2009年 10月 22日
さい芸 『真田風雲録』 21日観劇
昨晩はオリオン座流星群が見たくて夜更かししてしまい、ちょっと寝坊。
流星は、源氏星リゲルのあたりに細く短いものがふたつ見られました。
偶然、平家星ペテルギウスからサイフあたりに向かって夜間飛行の赤いライトがゆっくり下ってゆきました。
2回目の観劇はマチネ。
坂道にある学校から生徒たちの歓声が聞こえて長閑です。
前回は終電に乗るために最後まで観られなかったので、今日が楽しみでした。
今日は初日より冷房が効いているみたいに感じました。
泥のせいか蒸し暑く感じて、暑いと言っている人が多かったですもの。
座席も前回は上手でしたが、今回は正面席。
それでやっと、ここは大ホールの舞台上に作られたものだと分かりました。さい芸の構造が分かってない(恥)
‘インサイドシアター’って言ってんじゃん、みたいな(苦笑)
初日を観た時にも感じたことですが、とにかく十勇士を演じる「ネクスト」のメンバーが素晴らしい。
経験の少ない若者たちの「劇団」とのことで、同世代で構成された小劇団と同様に考えていたんですが、一線を画すものでした。
どうして違うんだろう。
彼らにあらかじめ与えられたものが、充分観客が堪能できる面白さを持ったホンであることは強いと思います。幸村と十勇士が戦ってきた時代を普遍性のあるものと捉えて創られたセリフには惹きつけられます。その言葉ひとつひとつをきっちり表現している。飛距離がちゃんと在って、心に届いてくる。
「ネクスト」の中で特に、少年時代の佐助を演じた大橋一輝さんは素晴らしかったです。
この佐助というキャラがまた特に面白く創られているので、青年時代を演じた隼太さんもこの役柄を巧く演じていたと思いますが、あのまま大橋さんが演じてもよかった。
他には何と言っても、若き清海入道・ずく入りの清次を演じきった市川夏光さんは大健闘。
え?女の人?と思っちゃいましたもん。すごい。
少年期から青年期への変身方法も面白い演出。佐助とお霧の関係が白日となる場面で、お霧が突っ伏している演出もよかったと思いました。
千姫役の春木美香さんも印象的。これほどユニークキャラな千姫は初めて観ました(笑)
お露との会話なんて傑作。秀頼のことを「好き。大好き。」とメロメロな顔して可愛い普通の女の子。お露に心を砕く様子も人柄がよく伝わってきました。
諸説ある中、このお話では秀頼が徳川方への使者として千姫を脱出させるという設定。
淀の反対するのを「いいでしょう。好きな女の命くらい救ったって」と秀頼が初めて男らしく一喝したのにびっくりする声もめっちゃデカッ(笑)
戦国時代の終焉に如何に武士らしく散るかと見せて、実はそれこそ難しいことであると気づいている幸村。
そのあたりの内心がラストに活きました。
暗転が明けて、赤備えに陣羽織で立つ姿は精悍。
冷静な知将ぶりですが、14年間もの蟄居が生んだ所将たちにはない骨太さも表されて。
様々にアレンジされたオリジナルな幸村ですが、最近の戦国武将の中で一番人気なのも、個人的に初めて納得、です。
浮浪人たちに慕われる人物の大きさをユーモラスな演技で余裕たっぷりに演じて秀逸。
幸村が無理やり昼休憩にさせちゃう場面は、横田さんのユーモラスな演技が特に可笑しい。
ほんとうに魅力的な「幸村」です。
でも殿様、なぜ佐助に感情をぶつけちゃったんだろ・・・。
カテコは2回。17時20分終演。
さて、駅までの道でお子さんたちのグループに遭遇。
小学生たちが英会話の先生らしき方やご父兄とハロウィーンのイベントをされていました。
先ず先生が英語でお店の説明をされ、何のお店か英語で答えさせてから、「trick or treat」。
お店の方は袋にお菓子を用意されていて、可愛い魔女・魔法使いたちに笑顔でお菓子をあげていました。
あ、おみ足だけ薄っすら残っちゃいましたが、シンレイ写真じゃありません。
泥除けに配られている黒いビニール。役者さんたちが通る時の為に足元に入れ込んでと係員さんの注意がありましたが、お1人だけ長く通路にまで広げているかたがいました。危ないなぁと心配していたら案の定、横田さんが登城場面で茶坊主の言い間違いを正すのに振り向きながら歩いていたので、ビニールにちょっと足をとられてしまいました。バランスを崩すほどではありませんでしたが、当のお客さんはまったく気付いてないようでした・・・。