2010年 10月 24日
「もしそいつを一瞬だけでも捕まえることができたなら」
ほんの些細なことでみんなで笑って歩いた帰り道。
ちょっと拗ねて歩く5~6歳位の男の子とちょっとキツイ言葉づかいのおとうさんの声が、背後を通り過ぎて行って、気になって何度も振り向いてしまいました。
見上げた薄曇りの夜空にすこし霞んで満月。
夜もだいぶ更けました。空気はきんと冴えて。
一面のうろこ雲を切り裂いて飛行機でも通ったのか、不思議な隙間。
タイトル : 『Q10』 第二話 ラストの平太くんのモノローグ。
「日常に突然きらきらしたものが現れる。僕たちはそれを掴むのにいつも必死で。もしそいつを一瞬だけでも捕まえることが出来たなら。また、どうでもいい教室へ戻っていけるのに」
家族には腫れ物に触るように扱われ、生の限りと死を身近に感じてしまっている、大人でも子供でもない男の子の‘こころのずっと奥のほう’の叫び。
胸が詰まった。木皿さん凄い。