桜色の雑記帳

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三池崇史監督作 『十三人の刺客』

d0109373_23405624.jpg【あらすじ】
江戸時代末期。明石藩江戸家老・間宮(内野聖陽)が、老中・土井家の門前で切腹自害した。間宮の死は、生来の残虐な性質で罪なき民衆に不条理な殺戮を繰り返す、将軍・家慶の弟で明年には老中への就任が決まっている明石藩主・松平斉韶(稲垣吾郎)の暴君ぶりを訴えるものだった。この事件は時の幕閣を動揺させる。このままでは幕府、ひいては国の存亡に関わると判断した土井(平 幹二朗)は斉韶暗殺を決断、御目付役・島田新左衛門(役所広司)にその命を下した。島田の下に集められた13人の刺客は、斉韶に一世一代の戦いを挑む。襲撃場所を、江戸から明石への参勤交代の道中の落合宿に決める。斉韶の名参謀にして島田のかつての同門・鬼頭半兵衛(市村正親)は兵を蓄えその軍総勢300人超。要塞へと改造された落合宿で、壮絶な戦いの火蓋が切って落とされる。








三池監督作品は初めて観ました。村上龍さん原作の『オーディション』を映画化されると知った時、流石に映像では絶対観れないと避けました。擬音が生々し過ぎると話題になったのを思い出させる今作のSEではありました。切腹場面や斉韶が斬首する場面は特に。

つまりは『カリギュラ』みたいな殿なわけですね。残忍で冷血。
稲垣さんに無表情で演じさせたのがよかったです。無暗にギラギラさせないことでラストのセリフが活きました。殿様らしい品もあるし。
屋敷内での陰影が印象的でした。蝋燭や行燈の明かりだけで照らして仄暗い室内は緊迫感が漲りました。
灯明の燃えるかすかな音は必ず捉えられていて、夜の静謐さを感じさせました。
平さん幸四郎丈の所作は惚れ惚れ。流石です。
市村さんの時代劇は多分初めて。予告編で「殿を!」なんてセリフを聞いてもその殿はマント靡かせていそうなんて思ってしまいましたが。あの重厚で艶のある声も俊敏な動きの所作も殺陣も素晴らしかった。
やはりドスの効いた武士らしい声って大人の役者さんでないと出ないんでしょうかね。平さん幸四郎さん役所さん松方さんに、古田さんまで、かしら。
若い役者さんたちは声が細い気がしたんですが、山田孝之さんの発声は武士らしい聞き応えありました。
高岡蒼甫さん見たさもあったんですが、落合宿の大立ち回りではたいへん混み合って(笑)いますゆえ誰が誰やら分からなくなっちゃって。
そうなると松方さんは斬った後必ずお顔がカメラ側に向いていたようで。そのあたり流石、なのかしら。
席は後ろのほうがよかったんでしょうね。そのほうが大立ち回りが見易かったかも。

伊勢谷さんが今、山の民を演じるというのもタイミング的に面白いんですが、ラスト意外過ぎてびっくり。ま、超人的な山猿っぷりというか野性児っぷりは可笑しかったので、それもありでいいかな。

後半50分の戦闘場面の迫力も勿論凄いんですが、早馬で駆け抜ける場面も迫力がありました。お腹に響く地鳴りのような音が凄い。

「・・・お盆には帰ってくる。迎え火を焚いて待っていろ。」は悲しいせりふでした。
『desperad』は最後まで使われず場内の照明が点いてから流れました。

by august22moon | 2010-09-30 00:07 | 映画 | Comments(0)

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