アレクサンダー・ペイン監督作 『サイドウエイ』 フジTV放映

d0109373_028644.jpg94年の作品。え?もう18年前になるの?って感じです。
以前にも放映されていましたが、ようやく見る気になりました。

GG賞では作品賞、アカデミー賞では脚本賞と、高校教師の男マイルスと結婚を目の前にまだ落ち着かない遊び人の男ジャックが、お互いの出版祝いや結婚祝いと称したワイナリー巡りで巻き起こる出来事のお話しです。
ただ「明日8ホール回るんだぞ」というセリフもあったのにゴルフ場面が無かったんですが、字幕版でもカットがあるんですかね。地上波だからでしょうか。

マイルスは冴えない男とはいっても立派に高校教師なんですが、離婚した前妻に未練たっぷりで、小説家を目指すのもよりを戻したいが為みたいなのね。
得意のワインを語る時は流石に生き生きして、ワイン通の女性マヤ(ヴァージニア・マドセンが美しい)とも積極的に喋れる。
ところが、遊びだったことがバレて痛い目に遭っても懲りない友人ジャックのせいで、損な役回りまで被った揚句のとばっちり受けてマヤとも上手く行きかけていたのに別れることになってしまうし、小説は出版見送りになるし。
前妻の再婚相手は一目で勝てないって感じだしその上妊娠してると聞かされツイてないことばっかり。
この時の泣きそうな表情がまた同情しちゃうほどで・・・。
とっておきの61年ものシュバルブランをダイナーのハンバーガー肴にして自棄酒に呑んじゃうとこなんて、このワインの価値知らなくても、哀れで泣けちゃいます。
誤解は受けるわ車は犠牲にするわと気の毒この上ないのに、無事ジャックが結婚式執り行うことができて一安心する表情なんて、ひとが良すぎるよマイルス。

マヤから、渡された小説を読んだと電話が掛ってきて、車飛ばしてマヤの部屋のドアをノックするとこで終わるというエンディングもスマートで良かったです。

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マイルスが劇中語るワイン論も面白いんですが憶えてられませんわ。
なんでも「ピノ・カベルネ論争」というのがあるそうで。
公式HPによると、マイルスとジャックのキャラクター設定にこれを掛けてるそうな。
「ピノは複雑で生産が困難な葡萄であり、カベルネはピノより耐久性に優れ、気楽に楽しむことができる」
・・・なるほろ~
原作者レックス・ピケットによると、「ジャックは何でも自分の口に入れて味わってみる男。ところがマイルスはピノにこだわっている。ピノはもっとも複雑なワイン葡萄の一種で、もっとも期待はずれの大きな品種でもある。ということで、ジャックはこだわりのない方を選び、マイルスは失望する方を選んでしまうことになる」
・・・なるほろ~
ワイン好きな方ならずとも鑑賞後はワイン飲みたくなる映画なのでしょうが、私は赤があまり飲めませんので。美味しそうに味わってるところは羨ましかったです。

情けない男と勝手で我儘な男の‘寄り道’珍道中という、シンプルといえばシンプルなおはなしで、カメラもオーソドックスなんですけれど丁寧に描かれている。
人生ってこうゆうものなんだよねと、奥深いワインが名脇役となって、心に静かに寄り添ってくる作品でした。

98年に小日向さんと生瀬さんでリメイクされてるんですよね。
小日向さんの情けない男っぷりも見たいかも。

by august22moon | 2012-05-10 23:59 | 映画 | Comments(0)