アルフォンソ・キュアロン監督作 『ゼロ・グラビティ』

d0109373_1950269.jpgわたくし、遅まきながら3Dデビューです。
3Dって吹替版ばかりかと思ってましたが、字幕版のみの公開。
字幕がもう既に浮き上がって見えるんですね。

ストーリーはシンプルな危機脱出モノなんですが、サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーというふたりの達者な俳優の力もあってテクノロジーだけに陥らず、見応えがありました。
プロローグもなく早々にライアン・ストーン(S・ブロック)の船外ミッションの場面。
音も無く、一気に宇宙空間に放り出されたよう。
さらに冒頭ワンカット長回しなのも集中させます。(長回し的編集処理なのかもですが)
カメラが回って背後に回るかと思いきや、ヘルメット内からライアンの見た目映像になるのもシールドに船の一部がうっすら反射している細かさ。
ネジが手から離れてしまったのをマットが手を伸ばして掴んであげるんですが、腕がスクリーンから飛び出してくるんですよぉ。G・クルーニーの左腕がっ
衛星の破片飛び込んで来たーって思わず避けそうになりますし。
弾き飛ばされたマットが来るー!近い近い!ぶつかる!って、お約束のビックリもしてまいりました。

宇宙ではあなたの悲鳴は誰にも聞こえないって『エイリアン』のキャッチコピー思い出す展開。
S・ブロックならS・ウィーバー同様、なんとか出来そうな強さが見られます。
その昔『エアポート'75』でカレン・ブラックならいかにも旅客機操縦できそうと言われたかの如し。
なんとか乗り込んだ国際宇宙ステーション内で地上と交信を試みると、返って来たのはグリーンランドのイヌイット。言葉も通じない。相手は当然こちらの非常事態など理解せず笑っている。
繋がってしまう悲しさ、ですね。生活感溢れる声なんて聞こえちゃって絶望感増すばかり。
S・ブロックは極限状態の恐怖と緊張を、決して大仰にならず滲み出るように演じて惹き込まれました。
マットに向けて、亡くなった自分の娘に会ったら赤い靴はベッドの下で見つけたって伝えて自慢の娘だったso,so,proud と伝えてと呟くのも胸に迫るものがありました。

マット・コワルスキー(G・クルーニー)はベテランなのでBGMなんて流しながら余裕で作業してるし、危機の只中にもジョークは忘れないというクルーニーらしい役柄。
一転してライアンを励ます声も真っ直ぐ見据えた目も、絶望からの脱出を決意させるに充分な力がありました。
ロバート・ダウニー・Jrでなくて正解。
ヒューストンとの交信にもジョークばっかりで「それもう聞いた」なんて返されるんですが、この地上管制官の声がエド・ハリスという贅沢な配役。
『アポロ13』のシャレですかね。

前方席のほうが、より迫力が味わえるそうですが、後方でも充分迫力は楽しめました。
スクリーンでなければ味わえない驚きの91分。
いやはや、凄い技術が可能な時代になりましたねぇ。


映画
by august22moon | 2014-01-08 22:24 | 映画 | Comments(0)