ナ・ホジン監督作 『チェイサー』 wowow放映

d0109373_21451970.jpg韓国の映画を全編ちゃんと見たのは初めて。
『JSA』も『シュリ』もちゃんと見てないですわぁ
ディカプリオがリメイク映画化権を取得しているとか。
たしかにこの国の映画には、練り上げれば更なる傑作が作れそうな素材が多いですね。

黒ずんで暫く使われた形跡のない(あの思い出したくもない映画みたいな)清潔感皆無のバスルーム。
窓を開けると煉瓦塀。(ニキータ?)
人の住むような空間ではない小さい窓ひとつの部屋。
流れる血の赤黒さ。
豪雨の中を走る車内で、号泣する女の子とその横で携帯に怒鳴っているジュンホを映し、音楽だけが叩きつける場面。(レオンっぽくなってきたー)
細く入り組んだ仄暗い急坂の路地など、印象的な映像です。
しかし。
容疑者を刑事部屋に座らせたまま!捜査会議に椅子が無い!刑事たち床に胡坐!
大怪我のはずなのに元気!張り込んでる女刑事が店の入口を見てない!風俗嬢なのに肝が据わってない!深窓の令嬢なみに気が小さく慎み深い!ジュンホがやたら大人数に掴みかかられて押さえつけられる!夜が長い!長すぎる!と、驚くことも多し。

接触事故をやり過ごそうとする男の挙動。そのシャツに飛んだ僅かな血。
壁紙に隠された絵の緻密な線。
窓の外のその先に見える十字架。
元刑事らしい感の働かせ方による展開は、少しずつ犯人の背景を炙り出し、ジャック・バウワーみたいに無駄な遠回りにはなっておらず、緊迫感は保たれました。
しかしそれゆえ作品が120分と長い。
ようやく辿り着けた時は既に遅かったとなるんですが、怒りを煽って効果的。
予想外の展開が次々に起こる起こる。
「犯人が来たら怖いからここに居てくれない?」とお店のオバチャン、その彼が犯人とは知らずに頼んで、金槌まで渡しちゃう場面はなかなかの緊迫感。
居てくれは分かるけど、もーオバチャンなんてことすんねん。もー
それにミジンさん、少しは抵抗とか反撃とかできんかったかなぁ

犯人ヨンミン役の俳優さんも、一見好青年っぽいところが、余計にサイコキラーらしさを醸し出せていました。
とにかく全てに救いのないだけのストーリーで、特に心に響くものもないのですが、映像のインパクトは見事。
この国の女優さんはみんな同じに見えちゃうせいか、最後の被害者となるミジン役の方はどこかでお見かけしたような韓流美女でした。

やさぐれた元・刑事が挑むサイコキラーの連続殺人事件というなら、特にリメイクとしなくても作れそうですけどね。
ともあれハリウッド版も楽しみですねぇ


映画
by august22moon | 2015-10-30 23:40 | 映画 | Comments(0)