羽住英一郎監督作 『劇場版 MOZU』

d0109373_0362231.jpgTVシリーズはWOWOW放映時に欠かさず見ていました。この劇場版は、見ていないひとにはキャラクター背景や伏線の情報が少なくて、この世界観に入り込み難いかも。
そんなことお構いなしに突っ走っているのが潔い。
TV版でテーマとなる問題は黒幕「ダルマ」とはなんであるか以外はほぼ解決しているので、どんな展開になるか期待されるところ。
映像も相変わらず非日常感があるし、光の使い方も凝っているし、TV版以上に爆発・カーアクションも派手で本物の迫力があって、見応えがありました。
シートに立ってルーフから上半身出してたのに、急停車しても微動だにしなかった長谷川さん凄い。
その後も急旋回するボート上で片手だけで身体支えてんのもすごーい

元々、なぜその場所が分かったのかとかなぜここに居るのかとかの過程を端折ったり、説明も少なかったりして。でもそんな小さなことどうでもいいって気になるほど迫力で押し切っちゃうドラマ。
東や新谷だって超人的神出鬼没。
でもですね。
倉木はどうやってあのビルだと分かったのか・・・
東から情報貰ったのか?公安の感ということでオッケイなのか?
フィクサーに近づけるのは容易ではないはずなので、そこへ至る経緯を少し見せておかないと、「屋上」「業火」の映像が見せたかっただけにならないかなぁ

新谷の登場もちょっと疑問。
暗殺者であった宏美と違って、無用な殺人はしないと汐里にも話してしたとおり和彦はテロリストだった過去は捨てて、復讐のための殺人しかしてないし。する意味がないし。
Season2で和彦は復讐をやり遂げたので、いくら模倣犯に挑発されているといえども追いかけて行って殺すかなぁ。
権藤のほうから来たが故に対決せざるをえないのなら仕方ないけど。
密航くらいできそうだから、どうやって辿り着いたかはまったく問題じゃない。
情動の根源が問題。
個人的には、新谷が見られればシチュエーションはどうでもいいんですけどね。

松阪さんは、特に刑事を滅多刺しにする時のサイコパスぶりが巧かったです。
あのカットのあの叫びだけで権藤の背景を見せたのもスマート。
背も高いのでアクションの見栄えもいいし、動きにキレもあるので見応えがありました。
ただ宏美に心酔しているってのは余計な気がします。面白いキャラだし、それを演じきってるし、主役級の人気俳優さんを配してわざわざ安っぽく薄っぺらにさせる設定は無用なのではないかと。
ドアを異常なほど蹴ってガラスに顔近づけるまでは異様さが出てよかったのに、「新谷宏美でーす」って一言に興醒め。それも新谷との対決の絵のためかと思えちゃう。
などなどの不満はあるけれど、邦画でこれだけの力強い映像を創ったというのは凄いと思いました。

伊勢谷さんは立ち居振る舞いがとにかく美しい。
予告編にもある祭壇の前で両腕を広げる様や、屋上に現れるトレンチコート姿なんて、美しいですこと。プライベートジェットもお似合い。あのゴージャス感は見惚れてしまいますねぇ

ダルマの本名がヨシダコマオというのは、児玉誉★夫のアナグラムですよね。
フィクサーに相応しい名前を持ってきましたねぇ
そういえばあのイラストも似てるかも

倉木の娘の死の真相が今作で明かされましたが、それで倉木の妻はバスルームであの状態だったわけね。いくら精神を病んでいたからとはいえとすっきりしなかった疑問が解決。
侵入者のせいでリビングも少し散らかってたわけですね。
鏡に映った姿だったっていうのは、細かいなぁ。

で、最後に東が裸足だった意味がワカラナイ・・・偽装のため?
わーどーしよースッキリしないー

お決まりのラストのキラースマイルと、決め台詞「倉木だ」が一緒に来た(笑)


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by august22moon | 2015-11-09 22:59 | 映画 | Comments(0)