桜色の雑記帳

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出会った本、映画の感想。日々のこと。

ナンシー・マイヤーズ監督作『マイ・インターン』 wowow放映 他

d0109373_14525833.jpgデ・ニーロが穏やかでひとのいい役演じたら面白いんじゃないか?とか、アン・ハサウェイが今度は編集長役やったら面白いんじゃないか?とサービスみたいな作品ですね。
デ・ニーロが演じると、昔働いていた職場への郷愁だけでなく、なにか裏がありそうです。
実は吸収か提携を画策している大手のCEOでした、とか。
「アンダー・カヴァー・ボス」みたいなどんでん返しを邪推してしまいましたが、ストレートなハートウォーミングムービーでしたね。

新興業種に生きる若者たちと、需要の見込みが無くなった産業で生きてきた老人。
同じステージで関わることなどないような世代同士が、ビジネスを越えて人として互いに影響しあう。
大人のお伽噺でした。

デ・ニーロが、鏡に向かって挨拶の練習なんかしていると、ちょっと期待しちゃうじゃないですか。
You talkin’ to me? とかやってくれるわけ・・・ないですね。








平野俊一監督作 『S -最後の警官-』 wowow放映
d0109373_1532393.jpgドラマは確か1、2話しか見なかったんですね。
出演者も役柄に似合った面々が揃えられて見応えがありそうだったんですが、主演氏のキャラクターが似合わないと思ったんです。
他でも熱血漢とかヤンチャで無謀なおとこのこの成長譚を選ばれますが、この方自身の知的な印象をそのまま活かした役のほうがいいんではないかと思うんです。
それこそIQの高い役なんて無理なく演じられそうなのに。稀有なキャラが勿体ない。

ストーリーも、既視感のあるエピソードばかりだし、テロの言動も浅いしで、緊迫感がイマイチ盛り上がりません。銃を突き付けたくらいで首相が脅せると考えるテロリストがいましょうか
連行中に銃携帯してるの気付かないというのも・・・

正木の「空がきれいだ」も、船を降りた時じゃなく、最期の言葉でよかったのに。

なんだか、いろいろと、勿体ない作品でした。





今村昌平監督作 『人間蒸発』
d0109373_16165821.jpg一般人の失踪者を追う、というのは、失踪者本人やその家族や関係者の、赤の他人には知られたくない部分まで暴いてしまうことになるのに、不特定多数のひとの目に晒すのを承諾した佳江という女性の真意がいまひとつ理解できないままでした。
追うほどに婚約者大島の周辺はどんどんキナ臭くなっていって、ついには肉親にまで失踪の一因が疑われることになるのに。

有吉佐和子の小説にもありましたが、関係性や性別・年齢によって、印象はまったく違ってくるものだというところは面白かったです。

作中、女性の心理が変化していくのが、この作品を意外な方向へ進ませるのですが、今村監督の口の動きと声が合わず明らかにアフレコだったり芝居がかっていたりして、監督の企みが見えて興醒めでした。
女性の変化について「後見人」の露口氏の返答は、この方の普段の喋り方がこうなのかもしれないと思わせたり、自然に見せた芝居のようにも見えましたし、67年当時の女性特有の口調が現代に於いては不自然に聞こえるので、女性のほうも芝居っぽく見えてしまい、事実を惑わせました。

人はなぜ全てを捨てて消えてしまいたくなるのか、実は事件に巻き込まれたのか、自殺なのかに迫って、そこに人は誰しもが虚しさや孤独を抱えているのだと示すのではなくなったのが、個人的には興味を失せさせました。
今村監督ですから、失踪者が女性問題をいくつも抱えていたり、探す側の女性の情念に気付いてしまったら、松本清張作品のように社会派に帰結しないのは仕方ないですね。

by august22moon | 2016-10-28 23:00 | 映画 | Comments(0)

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