ジョー・シンプソン著『死のクレバス』岩波書店

d0109373_23514643.jpgTV放映で、『運命を分けたザイル』を見た後に、原作書名が『死のクレバス』だと知って、あれ?この書名は見たことあるぞ?と思い出しました。
『つきさむ』さんの本棚にあったんですねー岩波文庫版が。
で、図書館で借りてきました。
こちらはソフトカバーの四六判だったので、挿絵や写真が見やすかったです。
しかし、やはり文章だけでは状況や用具について分かりにくいので、映画の場面を思い出しながら読みました。

シンプソン氏の文章だけではなく、イエーツ氏の文章も掲載されているので、情報や心情が一方的にならずこの事故全体を知ることができました。
イエーツ氏がザイル(文中はザイルと表記されています)を切ってひとりで下山する時の、「私はミサに挑む司祭のように、厳粛な、注意深い手つきで服装を整えた」から「自分があらゆるものから見つめられているようだった。山頂や稜線の中に潜むなにかが、私を見下ろし、じっと待っていた」の部分は、この状況に遭遇した者だけが襲われる心境なのだと、実際のインタビュー以上に響いてくるものがありました。


山岳事故の記録は読んでいて辛い部分もありますが、小説のように現実世界を連想させるようなことがなくて、最近の自分の実情には合っているようです。


本・読書
by august22moon | 2017-09-19 23:00 | 読書 | Comments(0)