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モリエールと混沌の古書店

たいへんな古書店さんを見つけました。
狭い店内に本が溢れているという表現ではとても伝えきれない。               
とにかく・・・とにかく溢れてる。買取し過ぎなんですね。
店主のおじいさまはカオスの間からかろうじて顔を覗かせている。
全壁面と店中央の書棚の前に2段の棚が置いてあって、その上にも三重に本を積み重ねてしまっているので、書棚下3段位は塞がれている。無理やり覗きこんでみたら本は確かに・・・在る。  探してる本がそこにあったらどうしますの?地震があったら
書棚の上にも天井につくほど全集もの。 恐ろしいのは、棚の上の書籍と向かいの棚の上の書籍とに板を渡して、その上にも全集ものが積んであるんです!本と本の上に板ですよ!もし板の土台になっている本が欲しい時は?と考えるとスリリングです。
もちろんお客さん同士すれ違えないし、気をつけて移動しないと本にぶつかっちゃう
荷物の多いお客さんは入れない。 くしゃみも出る(笑)
結局欲しいものは見つからなかったけど、意外な発見が!いや尋ねたんですけど、全ての在庫を把握しきれなくなってるのかお疲れなのか「あの辺見て無かったら無いよ」・・・
は~い(笑) 
さて、発見したのは モリエール『タルチュフ』 この作品は’04 7月に大森博史さん脚色・演出で観劇していました。予習として原作も読まぬままだったなぁと手に取ると・・・
なんと第一幕・一場がボールペンで斜線を引いて、ホチキスでとめてある。
登場人物のベルネル夫人・ヴァレール・警吏もペンで線を引いて消してある。
第二景を開幕・第一場と書き込み、第一場としてある。
他にもあちこちセリフを囲ったり、線で消した横にアレンジしたセリフを書き込んである。
第二幕二場・四景、第五幕・三景もホチキス止め。第五幕・五景は、「プリントへ」と書き込んである・・・。 むむ。これはもしかして! いやモリエールと混沌の古書店_d0109373_22291029.jpg
もう3年近く経ていますし、細かい部分は忘れてしまったので変更部分が同じか判らないのですが、いやそれでももしかしてもしかしたら、大森さんが脚色用にお持ちになってた本で、蔵書を処分されたものが流れ流れて!・・・まさかね。
それにしても。なんだかホチキス外しにくい・・・ 

この古書店さんには、学生時代読んだソルジェニーツインの
「ガン病棟・全4巻」(新潮文庫)もあり、懐かしかった。 

     モリエール 『タルチュフ』 岩波文庫 (50円でした)
by august22moon | 2007-04-15 01:20 | 読書 | Comments(0)

出会った本、映画の感想。日々のこと。


by august22
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