2008年 09月 11日
「影を反射させるため」
荷物搬入で開け放したドアから入ってきたようでした。
弱っているようでじっと動かないでいるのを
Mちゃんという女子社員が両手で包み込んで捕まえて外へ。
今年の9月11日はそんな一日でした。
タイトルは漱石。
長塚節の「 『土』に就て 」
「余の娘が年頃になって、音楽会がどうだの、帝国座がどうだのと云い募る時分になったら、余は是非此「土」を読ましたいと思って居る。」
「知って己れの人格の上に暗い恐ろしい影を反射させる為だから我慢して読めと忠告したいと思って居る。」 より。
横田さんも読み始めたという「悲しき再脚光」とも言われた『蟹工船』。
中学生の頃あらすじを知りとても読めないと拒絶していたのに、成人してから多喜二の最期のようすを知ってしまい尚更読めなくなりました。
いくらブームといえど横田さんが読んだといえど、とても読めません・・・。
「より多くの興味を感ずる / 小説と取り換えて呉れ」。
私も読めないですね「蟹工船」。多喜二の最期って私も何かで読みましたが凄惨で(TT)
「暗い恐ろしい影を反射させる」作品も若い頃は貪欲に受け入れてましたが、最近は現実世界があまりに厳しいので、フィクションの世界くらい大甘のハッピーエンドがいいわ、とか思ってしまいます。
でも、多喜二のお母さまのお話、
三浦綾子の「母」にはすごく興味があります。
「懸命に生きる姿」が今のお気楽気分の私に
喝を入れてくれると思うのです。
『夏目漱石読んでるか?藤村は?荷風は?…』
横田さんのブログに出てましたね。
やはり印象的なシーンなのでしょうね。
「豪放磊落な~」横田さんのブログのコメント欄で
使わせて頂きました。m(_ _)m
現代の格差社会やワーキングプアに通じる・・・なんて分析もあるようですが。ならば逆に元気貰える本読みたいですし。(苦笑)
私もハッピーエンド大好きです♪
あの横田さんのセリフは、舞台の時代背景を端的に現す重要なセリフだと思います。
『恋ふみ~』の舞台を観た他の方も、豪放磊落と感じられた方はいらっしゃると思います。
「使わせて・・・」なんて、とんでもございませんよ~。
丁重にコメント下さり恐れ入ります。