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今日は何処まで行ったやら

ご近所の桜前線。お稲荷さんはこんな感じ。
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八幡さま。
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どちらも3~5分咲きですね。
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三嶋大社。
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7分咲きの木もありますが、3~5分咲きの木が多いでしょうか
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イカ焼きの匂いがたまりませ~ん
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たこ焼きも美味しそうー
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まだランチ前だったので、匂いに敏感
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団体さんも多く、賑わっておりました。

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by august22moon | 2016-03-31 23:23 | 季節 | Comments(2)

吉田修一著 『怒り』上下巻 中公文庫版

怒り(上) (中公文庫)

吉田 修一 / 中央公論新社


怒り(下) (中公文庫)

吉田 修一 / 中央公論新社



『64』のドラマが凄く面白かったので映画公開前に原作も読んでおこうかと行ったのになんとなく惹かれて読み始めました。
著者の作品を読むのは『パレード』に次いで二作目。
人気なのになぜ読まなかったか、読んでいて気付いきましたんですけどね
実景が脳内に浮かばず、心象描写も響いてこないからかも

実際に市川市で起きた事件がヒントとなって創作されたんですね。
逃亡犯・山神が3人の身元不明の男のうちの誰かであるという設定が面白かったです。
千葉県の田代哲也。東京の大西直人。沖縄県波照間島の田中信吾。
3人の男がふらりと現れて暮らす別々の土地でのお話しが交互に描かれるんですが、素性を明かそうとしないのが3人の共通点。それぞれに怪しい。
最初は時系列を判然とさせないし、途中で整形もしていて、後半で田代が手配写真に似ていると言われる場面もあるので、3人が同一人物かもしれないと読み取れます。
とても殺人を犯すようには見えない真面目な仕事ぶりや思い遣りのある心根のいいひとに、どんな二面性が隠されているのか。どんな経緯で狂気が表れてしまったのか。さまざまに推察される面白さがありました。

しかし本作は犯人を当てる推理が要点なのではなく、他人といかにどこまで信頼しあえるかにあるんですね。
なにか隠していて危険人物かもしれないけれど、眼前のぬくもりが確かならばそれで充分だと自分に言い聞かせてしまう。
中島みゆき氏の歌の文句じゃないけれど「許し合えばふたりは、なお分からなくなるみたいだ」。

素性不明で普通の社会生活は送れない現代においては、犯罪がらみと疑われるのは必定。
それぞれの男と出会うひとびとは、一旦は受け入れるけれど、近しくなればなるほど疑念が持ち上がる。
信頼したいのになぜ疑わせるのか、信頼したいならなぜ疑ってしまうのかと葛藤する。
疑惑は晴らせてやり直せることになりそうな愛子と田代は救いがあったけれど。
儚い関係性ではあったけれど取り返しのつかないことになってしまった、優馬と直人の結末は哀れ。
テーマ的に必要とはいえ、北見と美佳の結末は・・・まあこれはあり得ないので仕方がない。なんちゅうファンタジーですやろ。

手配写真がTVで紹介され始め、優馬・洋平と愛子・泉らが、それを知る辺りは緊張感が高まって面白かったです。
見ていない背後のTV画面に映っているその顔は果たして‘彼’なのか。子供の屈託の無い「似てる」の声。
犯人の特徴である顔のホクロや左利きが共通していることが徐々に示されていくのも、
アリバイや背景の判明で犯人が絞られていくのも、スリルがありました。
トランクを投げつけた後の言い訳の、取って付けた感が絶妙。
(純朴な少年は騙せてもオバサンは騙されないわよ)
同一人物なら面白いと期待してたのでちょっと残念でしたけど。

辰哉は壁に書かれた黒マジックの呪わしき言葉だけは、泉のために石で削るか土で擦るなどして消したかと思ったけれど、マジックじゃ消せないか。
突然暴れ出すよりも、文字によって二面性を表されたのは衝撃的でした。
殺人の動機は、子供時代から抑圧され続け鬱積した感情の暴発。
ムルソーじゃないけれど、ひとの心の奥底には不透明で不可解なものがあると、もはや推察するしかない結末にしたのは、物語のテーマゆえでしょうか。
無念を残す残酷な終わり方は読後感としても好みですが。
形のないものの輪郭を懸命になぞろうとするひとたちの苦悩は、もう少し突き刺さるものが欲しいと思いながら読んでいました。
時間が経つと充分だったような気もしてくるんですけどね。

映画化が決定しているそうで、支える妻役しか印象のない宮崎あおいさんが愛子役なのは意外。
設定が変更されることもあるから、どんな愛子になるか分かりませんが。
田代役に松山ケンイチさん、直人役が綾野剛さん、優馬役が妻夫木聡さん。
それぞれ適役ですが、田中役が森山未來さんという配役には期待!
松山さんが冷血な殺人犯を演じても意外性があって面白そうですけどね。
直人と田中は似せられるかもだけど、田代と田中は・・・似るかしら


本・読書
by august22moon | 2016-03-25 23:23 | 読書 | Comments(0)

翳る月

久し振りに見た大きな夕陽。
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これまた久し振りにサスペンス小説を読んでいまして。なんとなく読み始めたのですが、思いのほかさくさく読み進み、下巻を買いに書店へ寄らなくちゃいけなかったのにすっかり忘れて、思い出した時は書店は遥か彼方。
(よほど読みたかった本でない限り全巻まとめて買わないのです)
自宅から一番近いのはブックオフさん。痛い足の裏をだましだまし向いました。
無いかもねー無いだろうねーと諦め半分でしたが、なんということでしょう。下巻だけ棚に1冊あるじゃないですかーブックオフさん素晴らしー

夕陽に負けないほどの大きな満月が出ていました。
上の方に木星もちかり
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半影月食が見られる宵だったそうな。
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by august22moon | 2016-03-24 00:34 | 季節 | Comments(0)

「普通だった!」

寒いのは厭だし、かと言えぽかぽか陽気に冬コートは恥ずかしい。
着るものに困る日々です。

『つきさむ』さんでようやく‘3月のごはん’をいただきました。
毎回、座れるかな?完売だったらどうする?と念のため食べられないことも想定して向います。
この日は無事に食べられました。
メインは厚揚げの上に蒸し鶏。ねぎソース掛け。
レンコン揚げの酢漬け。たらこ入りポテサラ。グリーンサラダ。ほうれん草としめじの煮浸し。
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ネギソースはあまり好んで頂かないのですが、ごま油が効いて美味しく頂けました。
たらこの混ぜられたポテトサラダが美味しかった。
先日、近所のお肉やさんで評判のコロッケを買ったついでに、ついついポテトサラダを買ってしまい、食卓がじゃがいもまみれに。しばらくじゃがいも食べたくないわーな気分でしたが。
揚げたレンコンも、酢醤油に通してありさっぱり。これ真似してみよう。

デザートは底に小豆が忍ばせてある抹茶プリン。求肥がトッピングされて可愛い!
春らしい。
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これは今月初旬に伺った時のもの。
夕飯どうするとか言いながら食べちゃってお夕飯は食べられなくなる、アレです。
ポテトサンドと、あずきチーズサンドとか仰っていたかな?これが絶品。
いろんなチーズで試されたそうですが、とてもいいバランスでした。
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朝の雨が止んで陽が射して来た午後のこと。
遠くの雲には部分的に陽が差して白く光ったりして不思議な光景。
富士市の工場群からはいつも以上に煙がごんごん出ていて、まるで製造を急いでいるかのよう。
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雲間に富士山の裾野が少し見えましたが、富士川を越えるともう既に雲の中。
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この日の御殿場はまだ冬。
『ロバギター』さんではストーブが焚かれてありがたい暖かさ。
いつものホットスパイスミルクティーとバターリーミルクティーに、ブルーベリークランブルバターケーキをいただきました。
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お皿までほんのり温められて、ほのぼのな美味しさ。
店内では珍しく軽快なカントリーミュージックが流れていましたが、その後に「ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ」のインストが流れてきました。映画のサントラだそうな。
ドラマ「まれ」じゃないけど、大人のケーキ頂いてる気分になってきましたぞ。
がつがつ食べないように。少しづつゆっくり味わうのでありました。
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これはまた別の日の『ロバ』さんスイーツ。
杏仁豆腐の苺添え。ぷるるん杏仁の歯応えとお味がとってもいい。
見ているだけでも和んじゃう乙女なスイーツからの~ホットスパイスミルクティーも忘れておりません。
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この日は確か気温が高かったのかな?
思わずオーダーしたアフォガート。
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『ロバ』さんに置かれている「ku:nel」のバックナンバーで長嶋有氏の愉快なエッセイを発見。
褒めるタイミングとその語彙の難しさについての氏のお悩みが微笑ましい。
女性が身に付けたブローチを褒めようとしたら他の人に先を越され言いそびれた長嶋氏。そうゆうことが多々あるのだと。
そのひとのセンスを褒めることで、そこから関係性も縮まるし話しの接ぎ穂にもなる。
ぜひそうしたいのだが、これは果たして言及してよいものかと躊躇ってしまい、他のひとに「差され」てしまうんだと。ぜったい自分のほうが先に気付いたのにーと。
珍しいデザインの時計をしてるひとに、そのセンスを褒めようとすかさず声をかけると、
「『普通ですよ』普通だった!」。
改行しないことでショックの度合いが表されて秀逸なのだけれど、それ以前に可笑しくて笑っちゃう。
ひとによっては褒められると照れ隠しに素っ気ない返事をしてしまうものですからね。
私も、素敵な服と感心すると必ず「何年も前に買ったものだ」とか分割払い最中で「まだ自分のものじゃない」と返された経験があります。

長嶋氏、いいデザインだと褒めるつもりで、「そのバッグいいね。マチが広くて」とやって、そこ~?とばかりに笑われる始末。
マチが広いのはバッグにとって重要な性能なのだと自らに言い聞かせながらも、今後のために様々な語彙を予め用意しておく氏なのでありました。

三谷幸喜氏が、カラオケで決して褒められないと自分でも分かって歌ったあとに、椎名林檎さんが「声に合ってますね」と言ってくれたその思い遣りに溢れた褒め方の巧さを書いていまいたっけ。
(三谷氏の歌を褒めるのはきっととてつもなく難しいに違いないのに!)
褒め言葉には人柄が表れるもの。
フラットな感性でいるための心のゆとりも大切

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by august22moon | 2016-03-22 23:23 | おいしいもの | Comments(0)

春散歩

三月に三日の晴れなしで不安定なお天気が繰り返されていましたが、春コートにすればよかったと悔やむほどいいお天気で、日陰を探してしまうほどでした。
『Jun kobo bakery』さんへ。開店5分前に到着して相変わらず既に店内満員!
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さて、所用ついでにちょっとお散歩と、路地裏へ回りました。
平日なのに広小路から本町の大通りは人出も多かったのですが、路地にも結構ひとが歩いていて賑やか。
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地図を手に町中のポイントをウォーキングされているグループがいましたが、大きなボストンバッグを持って歩く旅行者の方々もいました。
若い人たちも漫ろ歩いておいでです。春ですねぇ
通りかかった学生服専門店が超満員!春です。
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「搗屋のみち」という案内碑を発見。
今でいう精米所のことで、御殿川の流れを利用した水車で挽いていたんですね。
周辺にはいまでもお米屋さんがありました。
石畳の路地に入ると早速、細い水路がありました。直ぐ近くの白滝公園の湧水から御殿川に繋がる細い水路が住宅の間を縫うように走っています。底まで透き通ってきれいです。

そういえば、本町の大通りを一歩入ると、こんなところにもあるのかと驚くような住宅と住宅の隙間に細い水路が現れましたっけ。
まさに太宰の「老ハイデルベルヒ」の一文どおり「町中を水量たっぷりの澄んだ小川が、それこそ蜘蛛の巣のように・・・駆けめぐり」です。
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三島は「せせらぎの街」を謳っていますが、さらさらではなくジャブジャブと結構な音量。
せせらぎの音は安眠やヒーリング効果もあるそうですが・・・。
溺れる夢見ないかしら
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途中の交差点を左折して御殿川にかかる芝浦橋を渡ると、「水辺の文学碑」が並ぶ桜川沿いの歩道に出ます。
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さて。ブラ❍モリ後、三嶋大社へ寄ってみましたら、なんと観光バスで団体さんがお着きになったところ。
他にも参拝の方々で拝殿はこの行列。平日なのに。
拝殿前でUターンされた女性。「私はまだ喪中だから」
「もう鳥居くぐって来ちゃったじゃない」
(・ ・) ぉ?

後ろに立った女性たちが、参拝の仕方を迷って「お参りの仕方が書いてないね」「前のひとに倣ってやればいいのよ」「一回、二回礼してる」「一回じゃないの?」「ここは大社だからじゃない?神社は一礼でしょ?」
参拝に集中できない~(笑)

池のほとりで、鳩の餌を撒いている方々がいて、鳩たちが大集合。
なんと総門の上にとまった鳩までも、一斉に頭上をかすめて飛んでくるので周辺は大騒ぎ。
通路が鳩で塞がれているので、東側の鳥居へ回るのでありました。
ちなみに、「搗屋の道」をそのまま辿ると・・・圓明寺の裏手を回って赤橋に出るわけですな。ふむふむ
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その後、『喫茶リマ』さんで、スイングジャズを聴きながらモカをいただいてひとやすみ。
顔が日に焼けたんじゃないかというほどの陽射しでした。
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さらに気温が上がって20℃と上着も要らないほどいいお天気になった春のお彼岸入り日。
先日は遠くに雲があったんですが、遠くまですっきり青空。暑いっ
富士山はこんな感じ。電線越しですけど
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先に親戚のお墓参り。青空に聳え立つトルコギキョウ。
親のには祥月命日に活けた分に少し足して
わっさ~となっちゃいました。
(のど飴はお布施のお返しに頂いたもの)
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by august22moon | 2016-03-17 22:44 | 季節 | Comments(0)

永久ループ

静岡市鷹匠にあるレストラン、バー、美容室、雑貨店などが集まった「パサージュ鷹匠」でランチ。
何件かランチ営業されている店舗があるのですが、初めて伺いました。
看板メニューに惹かれて『Smacznego +more』さんです。
所謂レストランバーで、お料理とお酒が楽しめるところのようです。
2人掛け3席。カウンター席は4かな?広くはありませんが狭さは感じません。
スマッチネゴと読んでいいのかな?屋号はポーランド語で、「ボナペティ」という意味なのだそうです。

カレーやグリルチキンなどランチメニューの中から「本日の煮込み」。チキンの赤ワイン煮込みをチョイス。スープ・バケット・ドリンク付き。
スープはルビーレッドが美しいビーツのスープ初体験。
ポーランドの伝統的バルシチなのだそう。少し酸味があってとっても美味しかったです。
春菊のベビーリーフなどが入ったグリーンサラダ。
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柔らかなチキンの下にはマッシュポテト。たいへん美味しく頂きました。ごちそうさまでした。
肝心なご主人とポーランドとの関わりを聞き忘れちゃいました。
他にもポーランド料理が楽しめるのかな?また伺ってみなくちゃ。

で、この後に地元番組の収録で筧俊夫さんが来て、パサージュ内の日本茶専門店を紹介したそうな。
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窓から見えた八重の椿。他にもオオデマリのような花も見えました。
このパサージュ内には多くのグリーンが飾られていますが、花は白壁に合わせたように白く咲く花だけ。
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さて、これはまた別の日のこと。
今期最後の町内会イベント、グランドホッケー大会です。
町内会といっても町の一地区です。
ソフトボール大会などいくつかのスポーツイベントを各地区主催でやらねばならないのだそうで。
器具は役所の担当部署から借り受けてきます。
毎週1回シニア向けや子供向けの教室もあるそうでマイスティックにマイボールを持参の方もいました。
対戦型ではなく、いくつかのゴールポストの足場のリング内に何打で入るかを競うもの。
ホッケーといってもスティックは湾曲しているタイプではなく、勾玉型の分厚い打面が付いています。
ホールインワン・バーディーなど打数用語はゴルフと同じ。
見ていると、これなら出来そうと思ってしまいましたが人工芝サーフェスが結構な難物なのだそうな。来年は競技参加してみようかしら。地球叩いちゃいそうですけど。

誰にもニコニコとご機嫌さんだった5ヶ月の赤ちゃんにご挨拶したら案の定急に困った顔になったので早々に退却し、自治会館で行われる成績表彰と懇親会の準備へ。お子さん向けお菓子の買い出しやテーブルセッティングをお手伝い。
母方の伯父と同級生だったという方がいて、「イイ男だったわ~」ですと。
奥さまがた
話題は子育てと介護とご自身の体調。
自分のもの以外の服や下着が混入していた時、お料理の具材が均等に混ぜられてないなど、家族であっても許せないみたいで、いちいち文句が来るんですと。は?あ、いや、な、なるほどー。なんかウチの職場にも似たようなお方がいるような気がするわぁ
一番ストレスフルなのはご祖父母が突然ヒステリーを起こして瞬く間に忘れてけろりとしていることだとか。
たいへんですねぇ。こうゆう場が数少ない発散となるのでしょうね。
で、どうしても長くなるので、メールして貰ってそれ切っ掛けで帰ろうと画策しましたが、奥さまがたの話声や笑い声が爆音で、着信音まったく聞こえず。
なんとか他の方に混じってフェイドアウト。

久し振りに穿いたジーンズのウエストがきつくて、出されたお弁当を半分も食べられずお持ち帰り。
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by august22moon | 2016-03-14 23:00 | おいしいもの | Comments(0)

アダム・マッケイ監督作 『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

d0109373_1481744.jpg映画館へ行く途中から雨が土砂降りになって、スカートぐっしょり。ハンカチを敷いて座ったけれど、シートは湿気っぽくなってしまいました。


第88回アカデミー賞作品賞候補作品。
今時「華麗なる~」なんて珍しいですが、このサブタイトルは本編からまったくズレていました。タイトルまでいじったのは金融経済に疎い観客を誘い込むためか、原作者とブラッド・ピット繋がりで思いついたのか。
予告編もまるで『オーシャンズ』みたいに高揚感や爽快感を煽りますが、終盤に向けてつのるのはむしろ恐怖感。惹句のアウトローも違う。アウトサイダーのままでいいのに。

重苦しくて考えさせられる展開と結末でした。
助演賞ノミネートのマイケル役クリスチャン・ベールは安定の巧さ。
子供時代がひとつのしかし痛切なエピソードで表されます。試合中に「もう帰る」が涙を誘います。「先生、ナイスプレーを褒めてたぞ」と支える両親に、どれほどの辛苦があったろうかと想像させます。
神経科医にもなってハンデは乗り越えているように見えても、今もその影を残している人物であるところが感じられました。
自室で荒れて大声出して奥さんから心配されて、極力平静を装って「大丈夫だよ」と応えるのも、ずっとこうしてきたんだろうなと思わせました。
大きな賭けに出て、崩壊の時を待ち続ける、その焦燥。

比べて、ブラッド・ピットがねぇ・・・。こうゆうのを浮いてるっていうんでしょうか。
この人物自体はたいへんユニークな偏屈ぶりで、電話番号は複数持って相手によって使い分け、自家菜園はオーガニックに拘り、駅の雑踏では防塵マスク姿。握手の後も手を気にしたりと極端に神経質。
若い投資家ふたりが最終的に儲けを手にしてはしゃぐのを、多くの人たちが職も家も失うんだ踊ってんじゃない!と一括するセリフ自体は響いてきました。プロデューサーでもあるからか随分と美味しい役どころ。

ドイツ銀行のジャレッドから知らされたマーク(スティーブ・カレル)らヘッジファンドチームも、
いち早く危機を察知し、逆手にとって「ビッグショート」に成功したトレーダーのマイケルも、「華麗なる大逆転」なんて気分は皆無で沈鬱な面持ち。読みが当たったと喜ぶ者はいません。
マイケルがゴールドマンサックスのマグカップを貰って帰るというのが巧い演出。まるで遺品のよう。ほくそ笑む社員を振り返えるその顔はどこか悲しげ。
マークも今後の世界経済を憂いて、売りの決断にさえ躊躇する。生き残ることは加害者側に回ることなのではないかと。救えなかった自殺した兄の姿も過ったんだろうと思わせます。

結末まで非常にテンポよく時にコミカルに進んでいきます。気づけば130分あっという間。
専門用語飛び交う、素人には意味不明な世界で観客を置いてきぼりにしないような工夫がなされています。
・・・が、途中で席を立ってしまったカップルいました。
「第4の壁の破壊」を使って「判り易いようにマーゴット・ロビーに説明していただきましょ~」とか「ほんとは英語喋れるし、数学世界大会では1位じゃなく2位。」とやったり。
有名(らしい)シェフにシチューに例えていかに誤魔化されてきたかを説明するのも、セレーナ・ゴメスに経済全体に波及していくようすをカジノゲームを例に説明するのも、判り易い。
面白く応用して、若者ふたりがサブプライムローンの弱点に気付く場面も「本当はここで知ったんじゃないんだけどね」って演出上盛ってるんだとわざわざ表して。自由すぎですー。さすがコメディ出身監督。

マークたちが最も危険視したフロリダを調査し始めて問題点が次々と明示されていくところはサスペンス風に盛り上がる場面です。
売家と空家だらけで「まるでチェルノブイリ」のような新興住宅地。請求書類に「sorry」と書き置きして夜逃げし荒れ放題の空家。僅かに住んでいるひとも返済の目途がたっていない。
キャバレーのダンサーのおねーさんなんて5軒も家買っちゃって、転売も借り換えも出来ないと説明しても聞き入れない。犬の名前で借りたなんて・・・。甘い話しに乗ってローン組んでしまう恐ろしさ。
・・・しかも公正であるべき格付会社までもがいいかげんだったとは。

全編ノリのいいロックで盛り上がりますが、特にデフォルトの多いフロリダでアジア系トレーダーと食事しながら「合成債権」のカラクリと無謀な取引を知らされる場面にはなんと、日本食レストランnobuのBGMとして徳永英明さんの「最後の言い訳」が流れました。
♪ 一番大事なものが一番遠くへいくよ の部分が、会話と会話の間に聞こえます。
これ、音楽担当者はもちろん判っているのでしょう(エンドクレジットは見逃しました)が、麻生さんの切ない別れの歌詞が警句となってピッタリ。これ分かるのは日本人だけというね、勿体ない。
スクリーン上に歌詞を出すのは厄介らしいので仕方ありません。
格言が出てきますが、マーク・トウェインの他に、村上春樹氏の「1Q84」から「誰もが心の中で世界の終わりが来るのを待っている」が出て来ました。

この作品で、リーマンショックの顛末は少し理解できました。
売り?買いじゃないの?レベルな金融経済に全く無知な私には、証券化とかCDSとか「?」マークしか出てきません。
初めてこの金融商品が提案された時の、あまりにも簡単に嬉々として飛び付くさまは唖然です。アイデアとしては画期的だったんでしょうね。
最後に再びこの危機は起こると警鐘が示され、暗澹たる思いで終わらせました。

マーク・トウェイン曰く「知らないことが問題なのではない。知っていると思い込むことが問題なのだ」。
これは普遍的。



映画
by august22moon | 2016-03-12 23:00 | 映画 | Comments(0)

ラジアン

29日で先月が終わったせいで何日だったかふと判らなくなちゃう日、『weekend books』さんで開催の第2回「てさげとくびまき」展に伺いました。
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もう閉店間際でしたのでお客さんも一段落のところ、許可を得ていつも素敵な店内とお作品撮らせて頂きました。
天然素材のやさしい色や愛らしく斬新なデザインの‘くびまき’の数々は拝見しているだけで楽しいのであります。

それから本も1冊。
こちらは古書店さんですが経年劣化の目立たない書籍がほとんど。
書架にも気遣いがなされていて、本の高さより余裕を持たせてあるので‘のど’部分まで指が届いて、花布部分に指を掛けて傾けるというカバーの背部分に負担をかける取り出し方をしなくて済みます。
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ショーウインドウもこのセンス!
ワイヤーアーティスト関昌生さんのお作品と、長い旅をして来たガラスたち
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ささ、お夕飯です。
いっつも同じとこばかりのわたくしめが、新店開発ですぞぉ
以前通りかかって気になっていた『bi-dama食堂』さんです。
ペンダントライトの傘や化粧室にもビー玉(風)、レジ前には金魚鉢に転用された洗面台があって、やはりビー玉が施されてきらきら。手作り感を抑えているのがよいですね。

表には鎌倉野菜や湘南やまゆりポークと書かれて、素材に拘りのあるお店のようです。
海鮮丼やお刺身定食もありましたが、豚・牛・鶏のお肉中心メニューで、それぞれにごはん・お味噌汁・サラダ・香の物がついた定食がありました。
ヒレカツ2枚・アジフライ・有頭海老フライの、MIXフライ定食をいただきました。
ヒレカツも大きかったんですが、アジフライが厚くてふっくら。
タルタルソース以外にも、マスタード・岩塩・ゴマが添えられています。
ごはんが珍しくガテン系な量で、残せない質のワタクシメ故に、胃が恢復したとはいえ四苦八苦でございました。
サラダもたっぷり。サニーレタスがキャベツ並みに厚い!これが鎌倉野菜なのかー。
ドレッシングはさっぱりした胡麻ドレ。
セットのコーヒーはおかわり自由ですが、アイスコーヒーがまた珍しくしっかり量があるグラス(氷でかさ増ししてなくて3個)でとてもおかわりできません。しかもお水に加えお番茶も出て、いくらなんでも水分過剰ですて(笑)
お料理はとっても美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
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TVで見ているうちに食べたくなるってことありますでしょ?
苺のショートケーキが紹介される番組を見て、食べたくなってしまいましてね。
3千円もする仰天ショートケーキでなくていいんです。にのさんと同じでなくていいんです。なんならコンビニのでもいいからとにかく食べたいっとなりまして。

いただきものばかりで行ったことがなかった『ペルル』さんに、ちょうど通りかかったので吸い込まれました。『ナチュレナチュール』さん同様、我々の入店に続いて続々とお客さんが入って来て店内満員。
こちらは焼き菓子も人気ですものね。
パイ生地のエクレアも頂いてみました。d0109373_1625750.jpg箱を開けた途端、苺ショートこんなにちっちゃかった!?と、どんな大きさのホールをカットしたのかって鋭角さと苺とのバランスに見入る、食いしん坊なのでしたー。
ショーケース内ではそう見えなかったんですけどねぇ

by august22moon | 2016-03-08 22:22 | 出来事 | Comments(0)

石井裕也監督作 『ぼくたちの家族』 wowow放映

d0109373_1232265.jpg原作の書名は、発売当初『砂上のファンファーレ』だったそうで、そのほうが物語の本質を突いていると思いました。

決してこの家族が全て乗り越え病気も全快したというハッピーエンドなお話しではなく、絶望の中からこの家族が団結して進んで行く覚悟が出来ましたというお話しなのだから、諦めず闘っていれば奇跡も引き寄せられるかもしれないよと差し出すのは良いと思います。それがエンタメにしか出来ないこと。
しかし、長男が友人の世話でよりお給料のいい外資系に転職が決まりそうとか、治療方法があるかもしれないと言う医者が同じくらいの年齢の息子がいて親身になりタクシー代まで心配するというのは余計で、そこは要らなかったと思います。これは‘ほのぼの’映画ではないのだから、長男の決意の固さも医師の良心も、そこまでしなくても伝わったのに。
長男の会社の先輩が外回りしたことにしておくと気を遣ってくれるという「いい話」を既に盛り込み済みなんだから。
そこに甘さが生まれて、この好転の勢いじゃ嫁の実家が金銭援助するとか言い出すのじゃないかと想像するバイアスなワタクシメが居りました。

登場人物それぞれの個性の描き方はとても良かったです。
演じる役者さんも巧かった。
個人事業者で頼れそうなおとなに映るのに、脆さを露呈させる父親。
ひきこもりであった過去を持っていて、妻にも弟にも頭が上がらない長男。
バイトはしているようだけれどまだ親のすねをかじっていて、飄々と生きている次男。
なんとか家を支えようとする母親。(しかしなぜ働かない?)
それは見る側それぞれが自分の家族を顧みる切っ掛けとなり得る、どこにもある、どの家族にもある問題。
長男の妻が自分のことを名前で「深雪は~」と言うところは、なんの苦労もなく育ってきた女性と見えますが、この妻の冷淡な態度は、家を守りたいという彼女なりの考えによるもので、そこは若菜家の母と同じなのではないかと思えるし、若さゆえに嫁ぎ先の金銭問題まで抱えきれなかったのかもしれません。

母親の病状は、冒頭から少しずつ壊れていくのがやり過ぎることなく徐々に確実に進行させました。
日常のちょっとした物忘れ。長時間ぼーっとしてしまう無気力感。息子の名前がすぐ出て来なくなる。妙な高揚感。家族でも見過ごしてしまいそうな変化の末に、お嫁さんの家族との宴席でひとりごとやお嫁さんの名前を間違える・・・。原田美枝子さんの巧さでリアルに受け止められました。

長男の「元・ひきこもり」という設定は、問題を全て自分の罪のように受け止めて、俯いて黙っている姿に現れていました。
家族に対する後ろめたさが、この青年を感情を剥きだすことも顔をあげて真っ直ぐ視線を向けることも出来なくさせているようです。現在はきちんと社会人としては生きていて、会社内では先輩からも信頼されているし結婚もして独立している。
いったい彼が逃避したかったものは何だったのか、その辺りは不明のままでした。
変ろうする人間を描く手段だったのかな

そんな兄を見て来た次男坊の描き方もとてもよくて、長男と対比したら気楽に生きているようで、常に軽い調子でいるのも、押し潰されそうな兄と父を、彼なりのやりかたで支えている。
再検査をしてくれる病院を探し始めたある朝、怠惰なようすでジーンズを履きながら何気に目にしたTVの占い「いて座のラッキーカラー黄色。ラッキーナンバー8」を、実は気にして黄色い服を着て病院を訪れている場面は、彼の苦しみや弱さが判りました。これに関する演技もないとこがまたいい。

『キツツキと雨』で、新人監督クンが目覚めて靴下を取る時、脳裏に「黒はやめとけ」と声が聞こえるっていうのも面白い演出でしたが。
私も毎朝そうゆうのあるんで。

ここで治療の道があることを診断する医師役として鶴見辰吾さんが出ているんですが、これが流石の巧さ。
信じられない思いで受ける池松壮亮さんの芝居も絶品。
「若菜クン、ここで何件目?」
「10件目です」
「そんなに回れないでしょー?」
「すみません、嘘つきました。6件目です」
溌剌と自信に満ちて患者やその家族と向き合うことの真の意味を知る医師と、池松くん独特の訥々とした話し方との会話も素晴らしい。
10件目だなんて嘘を言っちゃうところもこの次男坊らしい。嬉しくなっちゃったのね。
ほっとさせる場面です。
で、そこでようやくポケットからクシャクシャになった受付番号の紙を取り出して見るんですよね。「88番」。
不思議なことってあるものだと茫然としてるのもいい。
で、紹介された女医さんが予想に反してクールだというのもいいと思いました。板谷由夏さんハンサムウーマンな女医役お似合い。(映画『大奥』での大岡忠相役ってのも妙に似合ってた)
でも腕時計はアレでいいのかな?仕事中はもうちょっとゴツイのしてそう

以前にもちらっとこの作品を見たんですが、それが池松くんが病院を出てタクシーに乗ろうとしてちょっとたじろいでそのタクシー見てる場面。なぜなのかやっと判りました。
そのタクシーも黄色だったからなんですね。なるほどなるほど。
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手術が成功したのを聞いた次男が、緊張の糸が切れて子供のように泣きだす場面は、こちらの感情も揺さぶられます。
この時の妻夫木さんと長塚さんが涙を堪えようと、顔を背けるタイミングと速度が同じ。
これ、演出ではなく、池松くんの芝居を受けてのおふたりのアドリブ的反応なんじゃないかと思いました。
画面構成上のバランスはよくないんです。そこを崩しても、いかにその役柄を生きているかを大事にしたのではないかと。
d0109373_15272187.jpg





演出だったらスミマセンですけど。
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母の手術も一旦は成功して、ちょっとはにかんだように口の端に笑みを浮かべる長男の顔のアップで終わるのは、この先からがこの青年の試練なのだと示していました。
明日崩れるかもしれない脆い場所に立ち、自らファンファーレを鳴らしている。
そんな笑みでした。



映画
by august22moon | 2016-03-05 00:02 | 映画 | Comments(0)

蜷川幸雄演出 『ジュリアス・シーザー』 wowow放映

d0109373_154484.png前回放映から早1年。ようやく全編見ました。

歴史の流れではなく、登場人物個々の苦悩や惑いや怒りを見せるお話し。
ブルータスに阿部寛さん、対照的に痩躯ではないけど、ギラギラしたキャシアスに鋼太郎さんと、個性に合ったキャスティング。
民衆を扇動する策士アントニーに藤原竜也さんで、芝居は同世代では抜きんでて巧いので演じられるのはこの方しかいないでしょう。演説場面はセリフに圧倒されず流石。
赤い月を背にオデッサの階段(的な)に立つ姿も絵になる。
しかし、覇権争いを勝ち抜く狡猾さが、この方の持つ特性によって、きれいに見えてしまった。最後にブルータスへの哀悼の意を表すのが純粋な本心なのだとすれば、効果的ですが。

民衆にも必然的にリーダー格の人物が出てくるもので、これを演じるたかお鷹さんが巧くて、こちらのほうが、公平性を装って民衆をなにげに誘導する狡猾な人物に見えてしまった。
オクタビアヌスはその後も想像させる血気を感じさせました。

ブルータスはキャシアスのみならずアントニーからも度々「高潔」と評されるほどの人物。
独裁を憂う正義漢で生真面目であったがゆえクーデターに同調するも、悩み揺れる。
阿部さんの芝居に突き刺さるものを見いだせたことがないのですが、脆さは活きていたという気がしました。
(横を向くとマイクにセリフが拾われず聴きとり難かった)
またそこがキャシアスを不安がらせ一枚岩でないのを示し、のちの大敗を招くので、この対照は鋼太郎さんの緩急自在な芝居とも好対照的で面白さがありました。
(まさかこの芝居で客弄りがあるとは)
最近は様々な役柄で露出が増えましたが、こうゆう芝居こそ鋼太郎さんの真骨頂。見ていて気持ちがいい。

松岡氏の意訳で、キャシアスの予言「どんなに時代が過ぎようと、我らの行なったこの崇高な場面は、まだ生まれていない国で、まだ知られざる言葉で、繰り返し演じられるであろう」に、「憂国の士」と加えたのはお馴染みの勇ましい脚色ですが、日本人には通じやすい。

物語の人物に血肉を与え時に生々しく造形するに長けている横田さんですから、このシーザーの肝心の王冠授与場面を出さず、のちの場面で観客に想像させ納得させる芝居は流石。
人間味と、最後までブルータスを悩ませた王の偉大さが見られ、舞台にその脅威の影を落とし続けました。
シーザーがアントニーに、キャシアスへの疑念を伝えるセリフは無声音。
劇場中に通る無声音はプロとして当たり前の技量なのでしょう。高橋洋さんにもイアーゴで演らせたし。
あの斬新なフォーティンブラスもこうだったらモヤモヤしなかった。

by august22moon | 2016-03-04 23:00 | 観劇 | Comments(0)


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