d0109373_20215465.jpgこれは秀作。
あらすじを読む限りはありふれたストーカースリラーですが、少しづつ違いが出てきて、先の読めない展開に進んでいき、結末の意外性も唸らせるものがありました。

なんといっても、ゴードン役エドガートンが巧い。
サイモンには怪しい男に見せて不安をかきたて、妻のロビンには「いいひと」に見せる。
受け手側の解釈によって印象が変わる、微妙な人格を見事に表現していました。

観客にも、子供の頃から変わらぬ内向的な人物と思わせて惑わせておいて。全て、計算づく。
エレベーターまで追ってきたサイモンに、閉まりかけだドアの間から冷笑するゴードンの表情に戦慄。

徐々に夫サイモンの実態が見えてくるのは、ストーカーよりも恐怖。
この暴き加減も巧い伏線になっていました。
お品なかったもの、サイモン。

最後の「ギフト」が明かされると、改めてサイモンの目がはっきり見えるアップになるので、赤ちゃんの瞳の色はどうなんだー青なのか茶色なのかーと画面に引き込まれちゃう次第。
疑惑の後味も含めたいへん面白かったです。
これこそ、「イヤミス」。


それにしても。壁一面窓の家って、陽光たっぷり入って庭木も見えて開放的ですけれど、プライバシー丸見えなうえに、居留守使えなくて困りものですね。




映画

# by august22moon | 2017-06-21 23:00 | 映画 | Comments(0)

家電案件2

次なる故障家電は、オーブントースターでございます。
かなり長く使っていて、既にひと昔前の品。こちらもある朝突然に、あれ?点いてない!?
TVほど慌てて購入しなくてもいいので、数軒の量販店を見て回りました。アラジンのレトロなデザインも惹かれたのですが、迷った挙句に、一番シンプルなのにしました。
食パンは山型のイギリスパンタイプを好んでおりますので、そのサイズに合うものにしました。

壊れる前に買い替えようとは思ってはいたんですが。どうも故障しないと買い替えられない質でして。
思えば今年に入っての買い替え家電は、期限の迫っていたPC、ドライヤー、テレビときてこれですよ。
次は多分、冷蔵庫。ドキドキ

さて、1軒目の家電量販店へ行きまして、あれこれ迷っているところへ、ベソをかいた女の子が歩いて来ました。
どうしたの?迷子になっちゃった?と声をかけると
パパがいないぃ ママもぉ
すぐそばに居た店員さんにお知らせして、店内アナウンスしていただきました。
しかし気になったのは、涙に濡れる両のほっぺに書かれた3本のお鬚。ドラえもんみたいな。
あれ、マジックだったんじゃないかしら。落ちなさそうな感じでしたよぉ


さてさて。先日のランチは、『スパーゴ』さんの草薙店。
熱々の煮込みハンバーグ「スパーゴ風」と、スープとサラダ付き和風ハンバーグとエビフライのランチセットを頂きました。
しっかりとしたコクのあるソースがたいへん美味しゅうございました。
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お食後は『つきさむ』さんでチーズケーキとコーヒー。
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先日のいいお天気の日。海沿いの道で出会った小さな神社。白髭神社さん。
お祀りされているのは「導きの神」さま猿田毘古神。
隣は消防署と学校と地区センター。どちらも建ったばかりのようできれいな建物。
こちらも平成9年に改築されたそうです。

背後は崖。お隣の校舎から聞こえてくる賑やかな子供たちの声を聞きながら、静浦の海を見守っているようです。

てっぺんに釣り鐘は・・・もちろんありません
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# by august22moon | 2017-06-15 23:00 | お買い物 | Comments(0)

家電案件

その日はある日突然やって来るものですねぇ
遂にTVが壊れまして。そろそろ耐用年数期限とは思っていましたが。
(写真は、5月末にようやく頂けた『つきさむ』さんの5月のごはん。
ひじきや野菜たっぷりの五目ハンバーグ・ツナ入りお豆腐ソースのブロッコリ・桜エビとセロリ炒め・グリーンサラダ・かぼちゃのそぼろ煮。デザートはきなこのかかった可愛い白玉入り黒蜜豆乳プリン。5月もたいへん美味しゅうございました。ごちそうさまでしたっ)
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その夜は、とりあえず全仏オープンだけは見たかったので、PCでオンデマンドを視聴。
(御殿場市内で開催されたフリマへ。『ロバギター』さんがカフェで参加されお品も出品されるというので。
その中で、プロのカメラマン「さとうひとみ」さんが写真を撮ってくださるコーナーがありました。
プロの方に撮っていただく機会なんてめったに無いので記念に。カメラマンさんがまた美人さんで、素敵な方!
『ロバ』さん作の初夏らしいラズベリーソーダとレモングリーンティに、チーズトーストを頂きながら出来上がりを待ちます。
楽しい時間でした。)
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翌日、仕事帰りに家電量販店へ。
改めましてTVのお安さにびっくりです。でっきりその倍以上はすると覚悟しておりましたのに。
で、「これください」と即決定でお持ち帰り。
しかし問題は接続。
お店の方にお願いすれば数日後になる。とりあえず早く見たいおばさんは、いろいろ教えていただいて「おし。やってみます」
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ところが、うまくいかないんですねえこれが。
うちはケーブルテレビを契約しているのでそのチューナーとの接続があかんかったみたい。
地上波はNHKと日テレ系が出ない。テレ朝系はかなり画像が乱れてガチャガチャ。
BSもCSも映らない。
とりあえず『リバース』のTBS系が見られたし、全仏オープンはPCで見られてよかったですけど。
で、やっぱり電器屋さんに来ていただくことにいたしました。
(いつかの週末。熱海と芦ノ湖へ。芦ノ湖ランチはいつもの『絹引の里』さんでいつものお蕎麦に見えるけどお饂飩のセットです)
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来て頂いた電器屋さんはちょちょっと配線を抜いて差し替えて完了。
無事CSも見られて妹は真っ先に『コナン』が見られるのを確認。

しかしその2日前。別の家電問題が発生しておりまして。電器屋さんがお帰りになった後、また家電量販店へ行かなくてはならないのでありました。やれやれ
(芦ノ湖帰り、『ロバギター』さんでラズベリーカフェラテとバターリーミルクティー)
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# by august22moon | 2017-06-11 23:00 | お買い物 | Comments(0)

d0109373_1947131.jpg 日本版ポスターはなんだか河瀬直美監督作のよう。














海外版のほうが黒沢清作品っぽいと思いました。
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『首長竜~』もホラー作品に変貌させた監督ですから、部屋の仄暗さからもうそこはかとなくホラー感。背後の空間が怖いー
子供やお坊さんが優介の異質なものを感じ取って見つめる場面。島影が消滅して一夜にして廃屋に戻った家。星谷が消滅する際に流れてくる靄などは、いかにも黒沢監督らしい怪しげな描写。

カンヌで「ある視点」部門監督賞を受賞した作品ですから期待していましたが・・・
先ず気になったのが、BGM。
酔った島影を優介が背負っている場面だったか、シンフォニーが流れる。
優介がぼんやりと月を眺めている場面には似つかわしかったのですが。
妻・瑞希が打ち明け話をする時は、長閑な山田洋次作品のような曲。
場面とちぐはぐな気がしました。

会いに行かなければという優介のよく分からない使命感で、亡くなってからの3年間に出会った人たちを訪ねる旅に、瑞希もついて行くんですが。
死んだことに納得せず彷徨っている魂を慰めるためなのか。なぜ行かなくてはならないのか。
優介という男をどう捉えたらいいのかモヤモヤ。
もう少し生気の無い雰囲気があればスッキリしたのかなぁ
訪ねて行く先の人たちは、奇妙なほど優介を歓待する。何がそんなに愛され惹かれたのか、里山では私塾まで開いて村中のひとがいそいそと集まって来る。
死者というより天使なのか?
同類の死者たちが歓迎するのはともかく。村人も中華料理店の夫婦も生者。妻のほうに亡くなった妹への悔恨が在るんですが、でもそれは誰にでもあることじゃないですか。
ピアノ絡みということで、妻も亡くなった少女の霊を鎮めることができたりするんで、妻としては夫の成し遂げたいことが理解できてくるってとこなのかな
会いに行ったのに、この夫婦に対して優介は店の手伝いをするだけで何もしていない。
何しに行ったんだろ

優介を巡る非現実と、深津さん演じる妻の生々しさがアンバランスに見えました。
これが、男女間の「深くて長い川」ってもんなんでしょうか

生きているひととまったく同じに接することができる夫が目の前にいたら、なぜ自殺したのか納得いかない妻としては、このまま元の生活が取り戻せるのではと期待するのは当然。
浮気相手のところへ行き、(死んでいようが)自分のところへ戻って来たことを言ってやりたい心情も分かる。
彼女にとってはもう、なぜ死んだのかよりも重要。
この妻の情念を、深津絵里さんはさすがの巧さで演じています。
亡父相手に話す時は、当時に戻ったようにちょっと幼くした喋り方も巧い。

星谷家では、生気のない薫のほうが彷徨える死者なのかと思いましたわ。
奥貫薫さんは好きな女優さんで。
きっと瑞希と同じ葛藤に苦しんでいたと思わせる表情がとても印象的でした。

私ったら、アップになるまで蒼井優さんだと気付かなかったんですのよ。
髪型のせいかなぁ。


ふと、だいぶ前にTVのスペシャルドラマで『降霊』を見たことを思いだしました。
前半はホラー描写満載なんですが、後半のサスペンス劇がたいへん面白かったんです。
夫が、妻の嘘を終わらせるために尋ねてみせる。何持ってる?
そして部屋の隅に移動する夫。隣の部屋で蹲る風吹ジュンさんの様子を見に行く刑事とくさなぎさん。カメラは誰もいない部屋を映し続ける。
で、くさなぎさんがあの慈しみ深い声で言うんです。
オンナノコノモノデスネ
誰もいない部屋にその声だけが聞こえる。
つまりこの声は、判決であり宣告であるわけですね。
ホラーな描写を凌駕して、そこが一番ゾッとさせましたっけ。

今作では、蒼井優さん演じる女が、浮気相手の妻である瑞希に平然と自分も結婚していて妊娠したので退職することを告げる場面が、一番ゾッとしました。




映画
# by august22moon | 2017-05-31 23:00 | 映画 | Comments(0)

d0109373_22322763.jpgエキサイティングな厨房の外のことはさらりと描いて、スマートな仕上がり。

B・クーパー演じるアダムは、その傲慢さからパリでの仕事を追われているようなんですが、そこで何があったのかは登場人物の口から語られるだけで、しかも彼らの知る部分だけなので、劇中エレーヌが視聴者(観客)代表のように「パリでいったい何があったの?」と尋ねても、抽象的な反省の弁だけ。
恋人だったアンヌマリーや友人トニーとの関係も、会話から想像するしかない。
でも、パリで成功したシェフが、牡蠣の殻向きをしているというだけである程度の想像はできるし。
彼らの父親のことも説明が極力少ないのですが、トニーが満席になった店内で満足気に「父さん」と虚空に独り言つだけで、それは充分な気もしました。
荒れまくるアダムを人前では黙って決して諫めないし、アダムとの距離を一定に保とうとしているトニーという人物の描き方は絶妙。
ダニエル・ブリュームとてもよかった。

見るたびお顔の違うシエナ・ミラーも、調理中の視線の動かし方がリアル。
B・クーパーのアダムにしてもあんなシェフ居そう。料理家は芸術家だから、外見はスマートでも裏では厳しいでしょうね。
劇中の設定では、まだチームとして成り立つ過程のもどかしさがあったわけですが。
あんな大声で怒鳴りまくったら絶対フロアに聞こえてるって!

あの喧噪も無かったかのように新品同然に磨き上げられた厨房の美しいこと。
この清掃がまたいかに重労働であるかがきちんと描かれていました。
無論、それほど清潔な場所にするのは当然なんですけど。
いや~タイヘン。毎日大掃除なんだわ。

アダムの借金返済を迫ってたびたび訪れる怪しげな人物たちに遂には暴力振るわれちゃうんですが、それまでは裏口に現れるだけで店内にまでは侵入しないという、やたら紳士的なのが妙っちゃ妙。
過去の過ちから逃れきれないという足枷は、新しい店の成功を邪魔することにもならず。
問題はアダム自身にあるわけですから、そこ必要だったかなぁ

孤高のシェフがチームワークに目覚めて無事目標達成というハッピーエンディング。
エンディングの皆でまかないを楽しんでいる場面でも、アダムの笑顔を正面からではなく、斜め後ろから僅かに捉えるというのも、登場人物の背景を詳細に見せずに展開する今作らしい。

ミシュランスタッフって、ほんとにあの通りなのかしら。
今度こそ噂どおりなのがキターーって店中が一気に緊迫するところは面白かったです。
それがまた勘違いだったというのもね、ありそう。

スカウトされたデヴィッドが恋人にミシュランで星を獲得することの凄さを「一ツ星はいわばルーク。二ツ星は・・・アレック・ギネス。三ツ星はヨーダ」と説明すると、「ダースベイダーかもよ」とまぜっかえす彼女。
無理やり転がり込んで来たアダムをジェダイに例えないところが傑作。

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映画
# by august22moon | 2017-05-30 23:00 | 映画 | Comments(0)

d0109373_20215831.jpg『ブレードランナー』最新作も控えて、ここ数年注目監督の作品を初体験です。
アカデミー賞作品賞・監督賞にノミネートされただけあって、心に染み入る「メッセージ」を持った作品でした。

地球外生命体の乗りものの形状が話題ですが、どんなにフォルムが変わっても、やはりどうしてもあのモノリスは連想させてしまいます。宙に浮いてると尚更に。

ストーリーを文字に起こすと、ありがちな宇宙人との遭遇譚なんですが、煽ることもせず静々と進んでいくし、また主演のエイミー・アダムスの丁寧な演技が、現実味を増幅させました。

最初のうちは、エイミー・アダムス演じるルイーズは、過去の思い出に囚われているのかと思っていました。
過去の悲劇が、彼女の翳りとなっているのだと。
でもそのフラッシュバックが未来の姿だったとは、驚きというより絶望的。
そんな結末なら教えてくれなくてもいいのに。
乙姫さまがなぜ玉手箱を贈ったのかと同じくらい疑問。

異星人たちの語る「3000年後」に何が起こるのか。
3000年も先のことをなぜ知らせに来たのか。
いや待て、それは、地球時間なの?
まるで神の時計じゃないの

なぜルイーズに未来を見せたのか
他の11ヶ所には同じフラッシュバックが起こったひとがいたのかな
ルイーズだけが選ばれたのか

彼女が翻訳し理解し自覚した「武器」は「言葉」。
その言葉で、国も動かせた。

行く先に、栄光も幸福も絶望も、どこにあるのか分かってしまっている。
でも、未来が分かっていれば、その一瞬を大切に生きられる。
「ノンゼロサムゲーム」
選択し、未来に身を委ねた、エイミー・アダムスの表情が素晴らしかった。

静かな語り口で、さまざまに考えさせてくれる。
いい時間でした。



映画
# by august22moon | 2017-05-27 23:00 | 映画 | Comments(0)