2010年 03月 17日
さい芸 『ヘンリー六世』 16日観劇 part2
少し強い風が吹いていましたが暖か。
今回は特に頻繁に通路演出があり、ホワイエを移動してるであろう出入りや大きな軍旗の出入りもあるからなのか、お花はテーブル2台に置かれた籠花と鉢のみで、スタンド花は全てロトンダの屋根下に出されていました。
TV関係の方も多かったですが、個人では唐沢さんからのお花が多かったです。
タケルくんからだ!
スマップさんからオーラな方まで。すごいですーこの多さではホワイエに置いたらタイヘンですものね。
なんか「お花編」になっちゃった。
実は・・・
20分遅刻してしまいまして。もう泣きそうでございました。
幸い隅の通路側でしたので、途中入場でご迷惑はかからなかった・・・かな?
『こぞってロンドンを目指そう!』
大竹しのぶさんは独壇場で真骨頂。ジャンヌ役では少女の素朴さ一途さを、マーガレットは当初、初なお姫さまだったのが王妃となり野望と頼りない夫への容赦ない叱責を表情豊かに演じていて・・・もう、凄いのひとこと。悲劇すら観ていて楽しい。
ただ、特にジャンヌの時に咽喉を締め付けるような発声をされるとセリフが聞きとれませんでした。
鋼太郎さんはやはり中世の将軍姿がよく似合う。大きな舞台に相応しい大きな演技。
セント・オールバンズの戦い後、王の座を奪って玉座にどすんと座る場面は鋼太郎さんでなければ出せない堂々たる貫録。
この場面、ヨーク公とその3人の息子たちとウォリックが玉座を囲んで立つところはかっこよかったです。
捕えられたジャンヌをいたぶっていたヨークが、今度はマーガレットにいたぶられ殺される場面では、演じるのが同じ大竹さんなので、前世の復讐のように見えました。
高岡蒼甫さんの舞台は初めて。TVドラマや、映画のPRで少し見たくらいでしたが、寂しげな表情が印象的でした。後にグロスター公、リチャード三世となる若きリチャードを演じていますが、最初はぎらぎらした荒っぽい若さを全面に出しているだけだったのが、徐々に肉体のハンデからより野望をむき出しにしてゆくのが鮮やかでした。声もハリがあって抑揚も明瞭で気持ちがいい。長い前髪の間から見せる眼光も鋭く魅力的なリチャードでした。そういえば、映画『ルーキーズ』の予告編で帽子で顔を隠し号泣するところは巧いと感じていたのを思い出しました。
草刈民代さんが美しくて美しくて。
立ち姿だけであれだけ美しいのだから、もっと動いてほしかったです。
上川さんは、気の弱い穏やかな男に合っていました。
でもなぜか髪型が似合っていない。若い時代の短いボブは仕方ないとしても。
で、王冠も似合っていないんですがこれは反って演出効果かも。
ん~なんか・・・私個人的には物足りなかった、です。タイトルロールなのに中心に居ない感じ。
つづく