2010年 04月 14日
本広克行監督作 『サマータイムマシンブルース』
深夜放映で初めて見たんですが、ヨーロッパ企画の舞台を05年に映画化した作品で、同年に再演もされているんですね。同じ配役の団員の方2人は超個性的で流石にいい味。
なんとも脱力系なオハナシで笑えたんですが、ストーリーが斬新でアイデアの勝利。
これは舞台では爆笑の連続だったでしょうね。
大学SF研なのに時間を遡って侵す危険のことなんて考えない故に起こるドタバタが可笑しいの。
頭ン中は完全に‘夏休み’。
突然出現したタイムマシーンに託すことが‘昨日に行って壊れる前のクーラーのリモコンを取ってこよう’って(笑)
バックトゥザフューチャーみたいに一儲け考えるひとなんて皆無。
ニッポンは平和だ~。
冒頭の場面で展開する意味不明な部分が、彼らが過去・未来を行ったり来たりしていた伏線なので、どんどん引き込まれていっちゃいました。あ、それでロッカー動いてたのかーとか。え?「昨日から居た」って?と新美くん同様よく分かんなくなっちゃったり・・・。ありがちなんだけど。
劇中の河童伝説の起源も、彼らのイタズラが原因だったというオチなんですが。
伝承の中には、未来人のほんのイタズラだったなんてものがあったりしてね。
25年後の未来から来た学生が、現代とちっとも変らないオタク風情なのにも可笑しみの中に考えさせるところがありました。
最後は、未来を知ってしまった故に瑛太さん演じる甲本がとる行動が可笑しくも哀しくて。
いや、‘未来は変えられる’とかゆう無責任な応援メッセージすら嘲笑気味にオチとしたところは、単純なスラップスティックに終わらせず、面目躍如といったところでしょうか。