2011年 09月 28日
橋本一監督作 『探偵はBARにいる』
監督さんも後で調べたら、確かにそのあたりの作品撮ってる方でした。
血の量多いし、痛いし。
東直己の「ススキノ探偵シリーズ」は未読なのであらすじだけ調べたら、ほぼ原作通りに進んでいるようです。
推理小説の映画化にありがちな、犯人役が見当がつくっていうこともなく、意外性があって面白かったです。原作に力があるということなんでしょう。
ヤクザ映画はそれほど見たことないんですが、殴る蹴るの擬音が香港映画みたいに派手にもれなく挿入してあって、反って可笑しい。
可笑しいけど、痛すぎです。
大泉さんの持ち味であるキレまくるとことかツッコミとかはちゃんとあって、シリアス場面とのギャップはよかったです。
キャスティングの理由として北海道出身であることを監督が挙げていましたが、この探偵がススキノが庭だっていう雰囲気は出て無かったです。馴染みの店とか顔見知りとか、もうちょっと画面上で見せてくれたほうが良かったかも。
小雪さんもヒロインなんだからお店に登場した時はもっときれいに写してあげればいいものを・・・。
松田龍平くんとの掛け合いは抜群。
二人ともそこそこ強いけどどこかズッコケてて、付かず離れずな関係がいかにも裏社会に生きる者同士って感じでした。
(あ、高田は表の顔もあるのでした)
いつも寝むそうというのも巧いキャラ設定。
まだあまり器用な俳優さんではない印象ですが、高田の飄々として惚けたところが自然に表れてました。
やりすぎないところも、大泉さんとのバランス合ってたし。
弟の翔太くんに比べ、デビューのハードルが高すぎて成長まで時間が掛りましたが、楽しみな俳優さんになりましたね。
なんだかあの髪形とメガネはスタッフが確信犯的に決めたんじゃないかと思うほど、父・松田優作を彷彿とさせました。「家族ゲーム」の頃くらいかな。彼はもっと若いし目が違うけど。
多くのひとの涙を絞ったであろうお葬式の沢山の参列者が珍しくてニコニコきょろきょろしてたあの男の子。
それが龍平くんなのか翔太くんなのか不明ですが。
偶然、翔太くんの新作予告編も流れて・・・大きくなったねぇ、とおばさんしみじみ。なのでした。
【追記】
作品中、弁護士・南の法律事務所に使われたガラスとスチールの階段のある部屋は何度か撮影に使われていますが、あれはどこなんでしょう。