2011年 12月 03日
三谷幸喜監督作 『ステキな金縛り』
これ、ボールパークドッグというんですって。
公開から1ヶ月以上経っているのに、170席の半数はお客さんが入っていました。
1000円デーでもないのに。
地方の郊外型映画館でこれだけお客さんが入っているのは珍しいこと。
CMで大ヒット上映中ってテコ入れみたいな手段なのかと思っていたんですが、どうやらホントみたいです。
ドラマやら過去の舞台作品の集中登場で、逆にどんどん期待が薄まっていたという珍しい心境で、それでもなんとなく行ってしまいましたが、単純にコメディーとして楽しめました。
お客さんの反応がよかったのも一因かもしれませんけど。
劇場のコンデションのせいなのか、スクリーンの明度が低く感じて暫くは見難かったです。
まず西田敏行さん在りきの映画で、アドリブらしき台詞から、芝居の緩急まで余裕の演技。
中井貴一さんも西田さんに引けを取らないコメディセンス。
しかし、セリフにもありますが、いくらテーマとはいえ落ち武者の霊の存在を証明することばかりに時間を費やしすぎで、肝心の遺族の行動に行きつくまでが長すぎ。警察は登場しないお話しなので物証や遺体の状況について言及されないのは仕方ないとしても、喜劇とはいえプロの弁護士がこれでは困るでしょう。謎解きの質が甘かったですね。
で、金縛りにあってたことが証明されて更なるドラマが起こるかと思いきや、公安の登場とは・・・。
小日向さんが面白かったからいいですけど。
確か三谷さんの著作かなにかで亡くなった父親と会話したことがあると話したら、それは自問自答だと一蹴された経験について書かれていましたが、要するに伝えることの難しさや他人との距離を縮めることの難しさについて訴えたかったのでしょうか。三谷祭りと称した一連の作品テーマの発想について私生活での出来事から連想されがちですが、他人との縮めることのできない距離というのはどんな立場どんな状況であっても起こる問題ですし。他人とだけでなく肉親同士でも存在するものです。
相互に理解しようと歩み寄ったり、そのままに置いたりしてそれぞれ生きてゆくしかないんですよね。
見えるとまたそれはそれで楽しいかもしれないけれど、見えなくていいものもあるんですよね。
ストーリーよりも俳優さんを楽しむ映画なんですね。
端々に多くの俳優さんをチョイ役で出して楽しませるのも話題作りのひとつの手でしょうが、そのためにお話しの流れが崩れてしまいそうでした。
唐沢さん出たっとか、あの警官も誰かなの?なんて楽しんでて言うのもなんですが。
浅野和之さんの宿の主人が最高に可笑しかったです。もー流石。
先回りするため横走りしてる姿とか、「エンジョイ!」なんて噴き出しちゃいました。
エンドロールで大泉洋さんの名前が出て、見逃した!?とショックで、役名「勝訴を持つ男」なんてどこに出てた!?と帰路大騒ぎでしたが、調べたらエンドロールに出る写真に写ってるだけでしたのね。
なんてことでしょ
地元TVで放映中の『水曜どうでしょうclassic』は「四国八十八ヶ所Ⅱ」でして。
またあの天皇寺高照院の「憑かれたってことでいいね?」が見られましたのよ、藩士のみなさま。
劇中に霊感を強めるアイテムとしてシナモンが何度も登場したせいで
ほんとはシナモンティーが飲みたくなってたんですが
とりあえず『awatenvou』さんで
シナモンとメイプルのクレームブリュレ。
カフェオレに
ハート型
見えます?