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ポール・ハギス監督作 『スリーデイズ』

ポール・ハギス監督作 『スリーデイズ』_d0109373_226724.jpg【あらすじ】
大学教授のジョン(ラッセル・クロウ)は妻子と共に幸せな日々を過ごしていたが、ある日妻のララ(エリザベス・バンクス)が殺人の容疑で逮捕される。それから3年、ジョンは妻の無実を証明するため懸命に奔走していたが、覆ることなく刑が確定してしまう。絶望した妻が獄中で自殺を図ったことを知り、彼は自らの手で妻を取り戻そうと決断し綿密な脱獄計画を練り上げていく。チャンスは1度。ララ移送までのわずか3日。














オリジナルのフランス映画は見ていないので、134分という長さながら逃亡劇のスリルを最後まで楽しめました。
ラッセル・クロウが演じると、例え平凡なインテリという設定であっても絶対成功しそうなんですが、素人考えで失敗したり騙されたりして不安を煽ります。
それでもいつのまにか周到に準備が出来ていて、警察の追跡まで先読みして裏をかいてる展開は観客をも騙しながら進むので、手に汗握ったり快哉したりとすっかり夢中になってしまいました。

冒頭にまず3年後の1場面を持ってきています。最初はこれが何の場面なのか解らないのですが、話しが進んでいってこの場面が再び出て、ラストシーンのR・クロウの安堵とも不安ともつかない複雑な表情を見るに至って、正義の意味について知らしめているのが判りました。


ポール・ハギス監督作 『スリーデイズ』_d0109373_22211881.jpg





R・クロウが最初のうちは名前で息子を呼んでいたのに、初めて犯罪を犯して戻った夜に、寝ている息子に「Hey bady」と呼びかけるところはさりげなく真情の変化が表されていました。
この息子が父親の行動を見ていてもなにも尋ねも訝しがることもないのは、疑問でもありました。
母と面会しても喋るどころか顔も見なくなって心を閉ざしたこの子供の傷を表しているのか、聡明な子で実は理解しているのか。

なんか、5-6年も逃げ切れるのかしら、「すべて彼女のために」投げ打って犯罪まで犯したけれど、どうなるんでしょ。リーアム・ニーソン演じる脱獄犯みたいに巧くいくのかなぁ・・・パピヨンの話も出てたけど・・・なんて心配になる終わり方。
警察もようやく再捜査するかに見せておいて、肝心な物証をやっぱり見逃してるとは、絶望なのかそれとも希望の一片を見せられたのか、曖昧にしておくところが奇妙な余韻を残してそれはそれでまた面白い作品に仕上げられていると思いました。
それにしても冤罪は恐いですね。指紋だけじゃなく、被害者と言い争いしてたって・・・恐い~。

ところで、奥さんのララが収監されたら髪の色が金髪からブラウンに変わっていたのはなぜ? 

一場面だけの登場でさすがのインパクトを残すリーアム・ニーソン。
取材を装って尋ねながら、実計画であることを明かす瞬間の双方のやりとりは思わず唸ってしまう巧さ。



ポール・ハギス監督作 『スリーデイズ』_d0109373_22214065.jpg




『ミッションインポッシブル』の予告編が流れてますが、もう完全にオリジナルの頭脳戦の欠片もなくなっちゃいましたね。すっごいことになってて。
でも何十年経ってもあのテーマ曲は色褪せずかっこいいです。
鋼太郎さんの『ワイルド7』も予告編が流れましたが、声が舞台の時より軽やかに聞こえません?

by august22moon | 2011-12-08 00:07 | 映画 | Comments(0)

出会った本、映画の感想。日々のこと。


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