2013年 02月 26日
ヤン・サミュエル監督作 『マーガレットと素敵な何か』他 wowow放映
結婚間近の恋人もいるマーガレット(ソフィー・マルソー)は、毎日仕事に没頭して忙しい日々を送っていた。しかし40歳の誕生日を迎えた日、公証人と名乗る男が手紙を届けに現れる。その手紙は7歳の自分が将来の自分にあてた手紙だった。両親の離婚や初恋など、つらい思い出を心の奥底に閉じ込めていたマーガレットだったが、次々に届く過去の自分からの手紙に次第に心を開いていく。
お友達のfgさんが称賛してらしたので見たかったんです。
日本版ポスターやチラシがとってもカワイイ。
それ以上に可愛いのが、「人生で一番クールな年齢」7歳の自分から贈られたバースデーカード。
切り抜きやイラストや手芸小物でコラージュされた、それはそれはカワイイ手作りのカード。
公証人にまで託しているのに、憶えてないのかしら。
モノトーンの服と対象的に、子供時代の回想シーンはカラフルでキュート。
ボタンをいっぱい縫いつけた王冠、カーテンで作った薔薇の蕾柄のワンピース、ピンクのキャンドル、真っ赤なリボン、美しい絵のお菓子の缶・・・。
マーガレットがなぜ弟と音信不通になってまで過去と決別したがったのか、手紙どおりに試してみようとする心境の変化などちょっと理解し難いところもありましたけど。
マーガレットという仕事のできる女性を演じつづけるマルグリット。
職場という戦場で自分を支える為に歴史上の有名人やら映画スターなどをモデルに挙げるところは、滑稽なような可愛いようなですが、同情できました。
fgさんも挙げていたオスカー・ワイルドの格言「夢は大きいほうがいい。見失うことがないから」は、心に留まる言葉でした。
エンディングテーマ「sue」も可愛いいねぇ
ラスコーの洞窟内部は初めて見ました。
触れられそうですが、劣化は大丈夫なんでしょうか?
引きで見るとキャサリン・ゼタ・ジョーンズに似て見えました。
フィリダ・ロイド監督作 『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』 wowow放映
第84回アカデミー賞で主演女優賞受賞作。
言うまでも無く、メリル・ストリープのそっくりさんぶりが見事です。
政治家としての苦悩や緊張の表情など圧巻の巧さ。
いつしかサッチャー本人を見ている錯覚に陥ります。
好き嫌いの分かれる女優さんみたいですが、S・フィールドよりいいですわ。
ストーリー自体は、あれほどに認知症の症状を延々描く必要はあるのかという印象です。
ご存命の方なのに。
最初の朝食の場面とラストだけで充分な気がしました。
ミシェル・アザナヴィシウス監督作 『アーティスト』 wowow放映
第84回アカデミー賞で、作品・監督・主演男優賞受賞作。
ハリウッドの光と影を描いた平凡なストーリーですが、動きや表情がサイレント映画のままで楽しい作品。
音の出し方は巧みですね。
ジョン・グッドマンの笑顔って、パワーあるわぁ。
放映後の「W座からの招待状」では、水丸さんったら、「あの犬は『人生はビギナーズ』と同じ犬?」と始まり、つけぼくろ一つで色っぽく変わるものですねという話から脱線して、「ボクは鎖骨が好きなんです。タダで見れるし」「ひかがみも好き」と爆笑ものの脱線ぶりでございました。
薫堂さん「話を『アーティスト』に戻しまして」ですって(笑)
でも、水丸さんがあの笑顔で言うとイヤらしく聞こえないから不思議。
wowowのアカデミー賞受賞作特集を連日楽しみました。
でも『人生はビギナーズ』と『ミルク』を見逃して残念。
『ヒューゴ』は、意図せず吹き替えと字幕の両方見ちゃったのに。
CSのAXNチャンネルで、ゴールデングローブ授賞式ダイジェスト。
マイケル・J・フォックスが来ていて。しかも息子さんが進行アシスタント役で登場していまして。初めて見たんですが、まあ、パパそっくり。
テーマ曲を作曲のYOSHIKIさんも突然ステージに登場。外人さんに囲まれても異和感ない風貌でらっしゃること。
ジェニファー・ローレンスはいったいどうしたのやら(笑)
それから備忘録的に・・・
富永まい監督作 『食堂かたつむり』 wowow放映
原作でもそうでしたが、食欲の沸かないお話しでした。
原作では飼っていた豚を解体するところも見てから食べることで、食の本質まで見つめさせたのですが、そこはあっさり飛ばして精肉化。
ただ、彼女の心身の問題が曖昧になってしまっています。なんだかいろんなとこが曖昧。
正面やアップで食事する顔を写し咀嚼音まで拾っているので、食べ方の絵になる女優さんならよかったのに。
料理も美味しく見えないし。
食堂のインテリアはかわいい。薄暗いけど。
柴崎コウさんの手指がきれいで調理するようすも手際がよくて美しかったです。柴崎さん、自立して開業しそうな感じですし。
あ、ザクロカレーだけは試してみたいかも
J・ブレイクソン監督作 『アリス・クリードの疾走』
09年のイギリス映画。
少し前に見たんですが・・・wowowだったかな?
富豪の娘アリスが2人組に誘拐されるんですが、このアリスを『慰めの報酬』のジェマ・アータートンが演じています。
冒頭からふたりの男が室内や車の内装に、防音材を張り、窓を塞ぎ、ドアの鍵をいくつも取り付けるなど、黙々と改装作業をする場面が続きます。
食事や休憩すらも機械的で、いちいち着替えてその服も処分する。周到な準備のうえに犯行が行われることが解ります。
少々ヘヴィーな描写もあったり、ちょっと滑稽な展開も挟まれていました。
この映画、登場人物は犯人2人組とアリスだけ。交渉を担当している年嵩のほうの男は度々出掛けて行きますが、身代金交渉場面もなければ、警察の捜査も親すら出てこない。
誘拐し身代金要求まではスムースに行くんですが、アリスが良家の子女ってタイプではなく結構気の強い女性で、そこから逆転と裏切りの繰り返しです。
寒々とした森や廃屋の風景も、計画が破綻してゆく過程に寂寥感を増幅させていました。
解釈を委ねたラストにも、虚しさがありました。
可愛くて。
細々した物が。
ストーリー的にう~んなところはありましたが、可愛いさに負けました。
他の映画もいくつか被ってますw
私も見終わったら感想拝見します。