2014年 02月 19日
ケネス・ブラナー監督作 『エージェント:ライアン』
わたし、ミーシャのロシア語って初めて聞くかもしれません。もっと動きのある役だとよかったのに。
経済関係に弱いので字幕に集中しないとかしらと危惧しましたが、そのようなこともありませんで。
オリジナル脚本とはいえ、愛国精神溢れるクランシー作品の設定が基。
今度はロシアが敵・・・で大丈夫なんでしょうか(笑)
アフガニスタン戦線でヘリ搭乗中にロシアのRPGに攻撃され、重症を負いながらも仲間2人を救出した剛健さに目を付けられ(たのだと思います)、表の顔はウォール街の投資銀行勤務、秘密裏にCIA情報アナリストとして働き始めたジャック・ライアンの初仕事の巻。
しかし、いくらスパイ活動にまだ不慣れとはいえ情報受け渡し場所の映画館の半券を捨て忘れる?に始まって、ちょこちょこ疑問な場面・展開がありました。
婚約中のキャシーに疑われて、出張先のモスクワに追いかけて来られちゃう。
で、実はCIAのエージェントしてると簡単に告白。@@;
後に妻となるキャシー役を、ハリソン・フォード版でアン・アーチャーが演じましたが、どうゆう切っ掛けでCIAエージェントだと知ったのか、原作未読の私は興味がありました。
アン・アーチャーぐらい女医としての人生経験も充分積んだ年齢の女性ならば、冷静に受け止め悠然と構えていられるでしょう。
キーラ・ナイトレイも逞しさは無いけれどしっかり自立している女性でした。
でも驚きもせず「浮気じゃなくてよかった」って・・・。それがキャシーなのか。
ターゲットであるケネス・ブラナー演じる投資会社社長チェレヴィンのIDカード盗むための会食に一緒に行ったほうが自然だ協力すると言いだすんですが、CIAのハーパー中佐も反対もせず「話しあって決めろ」。
アメリカに潜入しているチェレヴィンの息子である工作員も、ウォール街へ爆破テロを仕掛けようとするんですが、ウォール街である必要性は?経済テロだから?
経済問題暗いせいで、見た後になって、そうだリーマン・ショックの時ライアンはどんな活動してたの?とも疑問が湧いてきました。
新人エージェントのために、ケビン・コスナー演じるハーパー中佐始め工作員や分析官たちのフォローがお見事。
目にもとまらぬ(カット割り多くて見えない)速さと無駄のない動き。PC検索も勿論速い(笑)メチャクチャになったホテルの部屋の補修も超・迅速。
スパイ映画なのに街中破壊しまくって派手過ぎる神業アクションが多い昨今ですが、この辺りは隠密行動の工作員らしかったです。
ケビン・コスナーも久し振りにスクリーンで見るのですが、最初に声から入りました。
あの掠れた独特の声から。
ラストにホワイトハウスで大統領の謁見を待ってソファーに座ってる姿が、以前見た作品そっくり。
今まで、鑑賞中に別の作品のことを連想するようなことはなかったのですが、同じ態勢で座ってるもので、珍しく過ってしまいました。佇まいは変えてほしかった。口笛吹くかと思っちゃった。
こうゆうスパイアクションをケネス・ブラナーが監督するのは意外な気がしました。
政府高官と密会するのが森の中というのが、いかにも一昔前のスパイ映画に描かれるソ連という感じですが、バリシニコフとブラナーが立っているとまるで文芸作。
案の定消されて無情感出すのかと思いきや、最期は随分と深みのある表情を見せられてしまいました。
これからクリス・パインとキーラで続けるのかな?