2014年 08月 07日
大友啓史監督作 『るろうに剣心 京都大火編』
志々雄という大敵との対決前に現れる刺客も、前作のように魅力的に見えなかったので余計に冗長に感じてしまいました。
顛末も浅い。
立っているだけで絵になる伊勢谷さんとの対決を期待しちゃいましたが、剣心探してるだけ。
でも田中泯さんのあの年齢から信じがたい流麗な身体能力の高さで緊迫の対決場面でした。
存在感は出色。
相変わらず剣心のソードアクションは見事な迫力でした。
ワイヤーアクションも吊られてる感じ全く出さず
早回し感も全く出さず
気持ちのいい出来上がりでした。
結局、大火は免れちゃったのですが、炎あがる車の登場は迫力ありました。
登場人物の造形も魅力的。
私、原作見てないので知らないのですが、志々雄だけでなく、蒼紫とか、「葵屋」の翁とか・・・物語の構築を支える魅力がありました。
演じる俳優さんもキャラクターに負けない力があるので。
藤原竜也さんはほぼ声だけの演技ですが、やはり巧いですねぇ。
この若さでこの存在感は凄い。
緋毛氈に腰かけた時の大物感なんて、同世代には出来ませんでしょ。
せっかくのサプライズキャスティングも、それすら宣伝にしてしまうのは勿体ないような。
弥彦くんの成長も楽しみだったのですが、ちょっと残念。
薫殿また人質ですっかり剣心の弱点になっちゃって・・・なんで京行き勧めるかな恵さん。
これは戦争でござるよ
京や江戸の町中の風景も手が込んでいて、新旧混在する活き活きとした時代が表されて素晴らしい。
旅館の襖絵や障子紙模様や調度品の見事な意匠。
道沿いの家の障子越しにちらちらと揺れる灯明、浅黄色の蚊帳、柏崎が武器を隠した書棚などにも、その繊細さに思わず目を奪われてしまいました。
志々雄と剣心が出会う屋敷の中庭の、隅々まで凝った雄弁な風景など、作品に厚みと奥行きをもたらしています。
あの白い房の付いた黒い旗はなんでしょうかね?あれが効いてました。
かざぐるま持って走るとこ、かわゆすです。
それあげるためだけに戻るの解せないですけど。
別の本を探していたんですが、ブックカバープレゼントの広告に釣られました。
でも集英社文庫で欲しいのが無くて、仕方なく『行人』を再読することに。
もしプレゼント終了なら無駄になっちゃうわぁとドキドキしながらレジへ。
「ただいまこのうちの1枚をプレゼントしておりますのでお選びください」に
じゃあ赤でいいですなんて気のないふりするオバサン○○歳の夏。