2014年 10月 27日
クリント・イーストウッド監督作 『ジャージー・ボーイズ』
年配のお客さんを中心にまだ多くのお客さんが入っていました。
ミュージカル作品の映画化ということで、ラストには登場人物が総出で歌い踊ります。
これは本編が終わってからのカテコみたいでしたが、そこがまたシャレた演出。
マフィアといっても心優しきボス役のクリストファー・ウォーケンまでステップ踏んでる!
ク、クリストファー・ウォーケンがっ
ああ、びっくり。
フォー・シーズンズの曲は数曲しか知らないのですが、どれも超のつくほどのヒット曲。
思わずリズムに乗ってしまいます。
このグループの誕生から成功と分裂そして再生までが非常にテンポよく進んで、彼らの曲調に合っているようでした。
スイートでビターな。
既に知られているということもあるのでしょうが、様々なエピソードが余計な説明も省かれ端的に表されます。
新曲が出来なくて悩んでいたボブが、プロデューサーのクルー(ボブにリベラーチェのような芝居がかった、と表現される)が呟いたお気に入りの映画のセリフにインスピレーションを受けてハッとメンバーの顔をみつめ・・・次の場面ではそのセリフがタイトルとなった新曲を歌ってるステージ場面という展開とか。
出会いから結婚もあっという間だったり。
フランキーの娘の転落も、警察からの電話の次にはお葬式で、茫然としたフランキーの表情が映されます。
しかし決して荒っぽくは感じないのは、人物の上に変化を表しているからです。
時にメンバーがカメラに向かってナレーションのように本音を語り展開を説明するのも、物語を面白くしました。
どんなミュージシャンにもある光と闇を描いているのですが、世界中に愛された曲たちを大切に描いて、愛情を込めて創り上げている印象です。
見事なテンポの合間にお馴染みの曲が流れる、という観客を掴んで離さない楽しい作品でした。
人気絶頂時にフランキーの妻が、ツアーでほとんど家に居ない夫を責めるんですが・・・
またそれぇ?と思っちゃいましたですよ。
外国の夫婦の諍いって、すぐそれなんだからぁ。人気出ちゃったんだから、しかも仲間がつくった莫大な借金払うため仕事選んでられないんだから、我慢なさいな。とかね、映像につっこんじゃったですわよ。
当時放映の『ローハイド』の若きイーストウッドを映すというサービスつき。
実話ですから、実在の人物が出てくるのは当たり前なんですが、ジョー・ペシ登場にビックリ。
ちょっとウザくて、でも諌められるとすぐ黙っちゃう。そして友情に篤い。
彼もまた、ジャージーボーイズ。