2016年 02月 28日
ダグラス・マッキノン監督作 『SHERLOCK / シャーロック 忌まわしき花嫁』
なぜシリーズのSP版だけが劇場公開になるのかしらん。しかも期間限定。主演氏人気でですかね?
TVらしく本編前後にセット案内や出演者インタビューが入ってました。
カンバーバッチ氏、シリーズ撮影が終わる度に「髪、切っていい?」と言ってたとか。
モリアーティ役アンドリュー・スコットの「ドット、コム」が、可笑しい
現代に置き換えたTVシリーズとは変えて、ヴィクトリア朝時代で描いたのは、まるでファンサービス。
山高帽ではなく、原作イラストどおりに鹿内帽を始終被っている理由ももれなく挿入。
文字情報も入るんだ!手話の場面なんて傑作。不得手ならやらなきゃいいのにワトソン君。
原作時代で演じると、ジェレミー・ブレット・ホームズが深く焼き付いている目にも、まったく違和感ない継承ぶり。
ソシオパスの複雑な人物像が気品を穢すことなく、マシンガントークも耳に心地よく、「ベイカーストリート221B」なんて決め台詞のように投げつけて爽快。
SP版だけじゃ、勿体ない。
物語の展開も面白かったです。なんとモリアーティとのライヘンバッハ滝対決も登場して盛りだくさん。
シリーズ版では随分とエキセントリックな人物に造形しているようで、ワトソン君は気苦労が絶えませんねぇ
原作の味わいを壊さずに現代へ置き換えることに成功しているのは、ひとえにそこがロンドンだからなのかもしれません。
遅まきながらシリーズの再放送を待ちわびるのであります。