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ポール・グリーングラス監督作 『ジェイソン・ボーン』

ポール・グリーングラス監督作 『ジェイソン・ボーン』_d0109373_2043095.jpg待望の新作です。

ジェイソン・ボーンが帰って来たというだけでも楽しめました。
ますますセリフが少なくなってますけど。名乗る時の声のトーンが、いい。
軍隊で鍛え上げられた肉体と暗殺者として養われた頭脳を駆使した、硬派のサスペンスが今作も楽しめました。
今作ではなんと、ボーンの本名と父親の正体が判明。
父親までも被害に遭ってたたとは。ますます「哀しみのスパイ」ね。

しかしこれは賛否あるだろうなという、今までのシリーズが持っていた印象とは少し違う仕上がりでした。
飛行機にぶら下がって「open the door !!」なんて事態に陥ることなく、一見してその構造を読み取り、そんなとこからそんなふうに侵入できるのか!と驚かせるのが「ボーン」の醍醐味。
しかも遠くラングレーを離れて、ヨーロッパを舞台に、壊せない歴史的建造物の多い美しい街並みをすり抜けて(アパルトマンの内装はメチャクチャにしてたけど)スマートに追手から逃れていたのが、地下で蠢く暗殺者の孤高をより匂わせて魅力的でした。

冒頭のギリシャの暴動の中をCIAの追跡から逃げるところは、これぞ「ジェイソン・ボーン」という面白さがありました。
混んでいたので前のほうの座席しか空いてなくて。
スクリーンが近いと、なにがどうなってるのかわけわかんなーい!でしたが。
CIAも追跡力がアップしていて、群衆の混乱の中に一瞬だけ見えたターゲットを見分ける能力のある新人局員(アリシア・ディキャンベル)も凄いけれど、どんな指令にも即座に応えてみせる職員たちの有能さたるや。
バイクのスピードを計算して数十秒後に通過する路地を示し、絶好の狙撃地点を指示するなんて、凄い
圧巻の攻防戦。
それをまた逃さない暗殺者の腕も凄い

しかし、アメリカのベガスを舞台にして大暴走と破壊の限りを尽くす後半は、ちょっと「ボーン」らしくない。
まあ、ボーンがやったわけじゃないですけど。
今までも派手なカーチェイスは目玉としてありましたけど。
ベガス、カジノ、というのが、らしくない風景。
アイディアとしては画期的で大迫力ですが、この作品でやらなくても。

そんなこと言いながらも、いつものクールなラストに「Extreme Ways」が流れたりすると、やっぱり面白かったーとなるのであります。
かっこいい曲ですー

マット・デイモンはこれから1年休業だそうですが、1年なんてあっと言う間。
今から次回作も楽しみです。




映画
by august22moon | 2016-10-14 23:00 | 映画 | Comments(0)

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by august22
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