2017年 06月 21日
ジョエル・エドガートン監督作 『ザ・ギフト』wowow放映
あらすじを読む限りはありふれたストーカースリラーですが、少しづつ違いが出てきて、先の読めない展開に進んでいき、結末の意外性も唸らせるものがありました。
なんといっても、ゴードン役エドガートンが巧い。
サイモンには怪しい男に見せて不安をかきたて、妻のロビンには「いいひと」に見せる。
受け手側の解釈によって印象が変わる、微妙な人格を見事に表現していました。
観客にも、子供の頃から変わらぬ内向的な人物と思わせて惑わせておいて。全て、計算づく。
エレベーターまで追ってきたサイモンに、閉まりかけだドアの間から冷笑するゴードンの表情に戦慄。
徐々に夫サイモンの実態が見えてくるのは、ストーカーよりも恐怖。
この暴き加減も巧い伏線になっていました。
最後の「ギフト」が明かされると、改めてサイモンの目がはっきり見えるアップになるので、赤ちゃんの瞳の色はどうなんだー青なのか茶色なのかーと画面に引き込まれちゃう次第。
疑惑の後味も含めたいへん面白かったです。