出会った本、映画の感想。日々のこと。

by august22

ジョー・ライト監督作『ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男』

d0109373_2343950.jpg特殊メイクで本人そっくりにすると、デフォルメやフィクション部分すらも、隠された真実と見てしまうので、創り手側の覚悟が感じられます。

ゲイリー・オールドマン演じるチャーチルは、そんなに魅力的な人物だったのかと感心するほどでした。
とにかくチャーミング。
国の威信と存続を賭けて闘った中に、豪胆なようで繊細で弱さもある、人間的魅力が表されて、オスカー納得の名演でした。

冒頭、新人秘書の能力を試すように捲し立てて自信を喪失させてしまう気性の粗さ。すかさず現れた妻に窘められ素直に従う。意外な人柄を端的に表されて、完全に惹きつけられました。
賢明な妻と、信頼を取り戻していく秘書というふたりの女性の存在が、チャーチルの人柄を表すのにとても効果的。
チャーチルの人柄を知り尽くし、出過ぎることもなく適切な距離感をもって接する。
まさに「暗黒の時」に、リーダーとして立たねばならなかった苦悩を支えていました。

カレーの4000人の兵士の犠牲は、直接的ではなく痛烈に絶望感を想像させるものでした。
スクリーン全面に日付が出され、決断までの時が刻まれるんですが、つくづく先に『ダンケルク』見といて良かったーと痛感。
早くしないと!ハリー・スタイルズが海岸で船を待ってる!トム・ハーディーが操縦するスピッドファイアの燃料がっ!と緊迫感がより迫ってきました。

国民に届く、熱が感じられ、真意の見える誠実な言葉。
いいアイディアと知るやVサインを多用し、使い方間違えても逆に効果的になったと笑い飛ばしたり。
頼もしい。
有名な演説を決めて、威風堂々と議会を後にする。そのバックに流れた迫力ある曲がまた素晴らしい。
エンドロールの最後に流れた、その後の勝利を示すベッグベンの鐘の音は、英国の威厳を表していました。



映画
by august22moon | 2018-05-16 23:00 | 映画 | Comments(0)