2018年 09月 03日
ゲイリー・ロス監督作 『オーシャンズ8』
低音の声がまたクール。
コメディセンスが好感のサンドラ・ブロックが、彼女らしい役柄です。
くるくる変わる豊かな表情が可愛らしいアン・ハサウェイが意外と感が鋭いってのがいい。
アナ・ウインターの登場場面で、TVでフェデラー戦を見てるってのが傑作。
冒頭の、サンドラ演じるデビーのまったく反省してないのバレバレの芝居からの、手際よくアレコレ盗んじゃう技は、その後のテンポを予想させます。
「じゃ、袋貰える?」は笑えた。
メンバー選びにも挿入されるユーモアが楽しい。
「ハッカーってロシア人しかいないの?」「ロシア人がみんなハッカーなのよ」。
詐欺の経験のないヘレナ・ボナム・カーター演じるデザイナーが、スムースに話を進められないのを窓越しに圧かけてるとこ。
で、アン・ハサウェイがさっきからなに見てんのよっと振り向くとこ。
キッチンカーのシェフに扮装して、閉店の札出してるのにオーダーされて、それ受けちゃうとこ。
ジェームズ・コーエンのお世辞。奇妙な木のオブジェ指して「こんなの2本も持ってるし」。
デビーがハイディに言ってたのはきっと楽屋落ち的なものなんでしょうけど、なんだったのかな。
コメディとしては満点。
とても楽しいのですが、これだけのメンバー揃えたにしては、さまざまご都合主義に進んでしまって、そこが勿体ない。
なにが決め手になってカルティエがオッケーしたの?
カメラの死角っていう問題も、それだけ?って感じ。美術館だからと言われればそうですけど。
『ヴォーグ』誌に潜入するのも。
シェフとして潜り込むのも。
3Dプリンターがあるってのも。
特殊なキーのメカニズムもさらっと解決。
スムースに行きすぎ。
そこが凄腕ってこと?
最後にイエン出しちゃうのは反則じゃないかしら。それできるコいなかったかなぁ
元シリーズのメンバーを出演させるってのはいいアイディアと思いますが。
きっと皆さん楽しく撮影してたんだろうなってことは伝わるし、2-3作作るための登場編とするのなら、まあ許せますけど。
しかし ケイト・ブランシェット△
優雅なドレスを着ないのは残念でしたけど。眼福でございました。