2007年 04月 11日
ちゃんと毎週忘れずに観られるでしょうか
(あ。リューク と L の競演だったんだ・・・)
脚本が『野ブタ。』『すいか』の木皿泉さんというので期待できるのですが
なんと、塚本晋也監督がおとうさん役で出演しているんですね。
塚本作品は全部観たわけじゃないですが、おどろおどろしいホラーでも
どこか生理的嫌悪感が湧かない。
役者としての演技も、当たり前ですが自然で、ぎらぎらしてなくてなんとなく好感。
松山ケンイチ君は巧みに役柄を作り上げる最近注目の役者さんですが、
今作は随分かわいらしい役ですね。
信号機に乗っちゃったフィギュアを取ろうと、奥のほうで行き来するのは面白い演出!
中村獅童丈の芝居はなにを見ても楽しいなぁ。演技に確固たる核があるから
どんな役でも掴める柔軟さがあるという感じでしょうか。
次はなにを見せてくれるの?と期待しちゃいます。
同じ河野Pの『野ブタ。』は、斬新なアングルや光の捉え方をしていて、
主演のアイドルたちを映像が盛り立てていました。
芥川賞候補になった原作を損なうことなく心理描写が丁寧だった気がします。
演出家は違いますが、ニコが遠くの巨大マンションを望むカットや、
三叉路に立つ骨董屋の写し方が面白いと思いました。
ただ、子ども(ニコ)がその純粋さゆえ人生に疲弊した大人(殺し屋や父親)に
説教したり提言する場面がありましたが、そうゆうのは好きじゃないんですよね。
ドラマが陳腐になる感じがしちゃうんです。一気に。
『野ブタ。』はそれが無かった。半分大人だけどまだ半分子どもの高校生たちが、
答えが見つからず迷い立ち尽くすのを、大人たちが気付かせて誘導していたんですよね。
まあ、浅丘ルリ子さん演じる女が唯一、ニコに‘気付かせて’いましたが。
どんなに期待しても、絶対1~2回見逃すんだよね・・・ぜったい。