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世田パブ・シアタートラム『奇ッ怪』16日観劇

世田パブ・シアタートラム『奇ッ怪』16日観劇_d0109373_245997.jpgトラムは04年の『求塚』以来です。


















早く着いたのでキャロットタワーの裏手散策。
レンガ敷きの歩道沿いに楽しそうなお店が並んでいました。
路地を覗けばまさに『すいか』の世界。 
世田パブ・シアタートラム『奇ッ怪』16日観劇_d0109373_0294097.jpg世田パブ・シアタートラム『奇ッ怪』16日観劇_d0109373_030488.jpg




















世田パブ・シアタートラム『奇ッ怪』16日観劇_d0109373_232844.jpg【あらすじ】
古びた旅館に二人の男がやってくる。
二人はある事件を追ってきたのだが、 そこで会った一人の男と話し込んでしまう。
「この辺りには妙な噂があってね、聞いた話なんだが…」
三人はかわるがわる、奇怪な物語を語っていく。
しかしその話は、いったい誰の話なのだろうか。
少しずつ、追っていたものが姿を現していく。
(特設サイトより)







『 グレイトフル・デッド(感謝する死者) 』
両端通路まで立ち見で埋まる盛況。
客席には利重剛さん、佐藤アツヒロさんら。

作・演出は『イキウメ』の前川知大氏。
サブタイトルに「小泉八雲から聞いた話」と付いていて、ハーンの著書『怪談』の「常識」「茶碗の中」など5編が、旅先の旅館で出会った仲村さんら3人の男と中居さんからこの地の民間伝承(都市伝説)として語られ劇中劇としてお話が進んでゆきます。田神と宮地が仕向ける形で始まり、男たちの素性が「語り」に沿って徐々に明らかになる過程が面白く出来ていました。
照明も随所で効果的。「牡丹灯籠」のお話「宿世の恋」では障子に経文が投影されたり。

オリジナルのお話も充分ぞっとさせました。
SEも止めて突然、「憶えていてくれてありがとう」なんて・・・ぞっ

男たちの他愛ないやりとりも、怖い話を際立たせるために良い効果でした。
囲碁?を打ちながら、宮地が相手の一手に窮し、憮然と「やめてくれないか」。
風呂は週に1回だと打ち明けた宮地を諫める田神役池田さんがどんどんエスカレートしていくので場内爆笑。明らかにアドリブで、「そうゆうヤツがインフルエンザに罹るんだ」「保菌者め。」
宮地役小松さんも笑いだしてしまい、なんとか笑いを堪えていた仲村さんが「もう結構!」と止めるまで、ブツブツ(笑)
小松さんは「茶碗の中」で、お茶を飲み干してやったぞーと、恐怖のあまり大騒ぎするのですが、その大仰な芝居が可笑しくて、脇の池田さんも仲村さんも笑いだしてしまいました。
ふたりで‘祠’を開けたのに、宮地に「閉めてこいよ。・・・開けたら開けっ放し(怒)」って、理不尽過ぎな田神に場内爆笑。
軽い物言いやアドリブも、素性を隠す手段やキャラ表現のための不可欠に留められ、役者さんの‘お遊び’に陥っていませんでした。
池田さん演じる田神などは特に輪郭をくっきりさせているので、お話の芯がぶれません。

小松さんは以前『ゴドーを待ちながら』を観ましたが、肉体的に過酷なラッキー役でした。
セリフもない役でしたので今回初めてセリフを聞きました。
劇中2度の般若心経のお声は、池田さん共々お見事でした。
女優さん3人も巧くて、特に岩本幸子さんは印象に残りました。
仲村トオルさんの舞台も初めて。いかにも映像的な俳優さんと思っていましたので舞台をやられるのが意外でした。役柄に独特の距離感を持って演じる印象で、それが不思議な魅力。
劇場規模もあるでしょうが滑舌もあまり気になりませんでしたし、
映像での露出の多い俳優さん独特の‘華’も現れる、適役を得たと感じました。

世田パブ・シアタートラム『奇ッ怪』16日観劇_d0109373_334157.jpg
パンフには出演者さんたちの「奇ッ怪な話」が紹介されています。
岩本さんの体験談、怖すぎ(笑)

終演は21時10分。
カテコは3回。
休憩なしの密度の濃い2時間でした。

面白かったです。

by august22moon | 2009-07-17 00:48 | 観劇 | Comments(0)

出会った本、映画の感想。日々のこと。


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