ブライアン・シンガー監督作『ボヘミアン・ラプソディ』

d0109373_23214947.jpg初日を見てきました。

いや~待ちました。待ちすぎて、ほんとうに企画進んでるの?と訝しくなり、遂には諦め気味に。
ですから完成が報道されて公開日が決まると、その日を指折り数えていました。
前にも申したかと思いますが、クイーンの来日公演を武道館へ見に行ってるほどのファンでしたので。仕事中からソワソワ。
初めてです。ドキドキして映画館へ向かうなんて。

この作品はクイーンというよりフレディを描いているので、総じて3人はエピソードでその人となりを紹介しているに留まっています。
ロジャーファンの私にとってはきっと物足りなくなると覚悟はしておりました。
俳優さんもまったく似てないし。ボブ・ゲルドフさえ似てたのに。
Dr.メイとジョンが、本人じゃないのってほど激似でしたのでね、余計に。
演奏時の動きまで同じなんですもの。
可愛いだけじゃないのよ、ロジャーはぁ
(予告編にあった猫と戯れる場面、ないじゃん!)
ファンだった頃は、情報量が極めて少ない時代。ミュージックライフの記事くらいしかない。
ですから、知らなかったエピソードが見られると楽しみにしてました。
ブライアンとロジャーが製作に関わっているんだから、多少盛ることはあっても、創作はないでしょうし。
キレてキッチンのもの投げまくって、ブライアンとジョンに、「コーヒーポットはやめろ!」とすかさず窘められるなんてのを知れたのはちょっと嬉し。
あのお二人はそうゆう風に、宥め役だったんだろうなぁ
「ガリレオフィガロって誰だよ」も、きっとホントに言ったんでしょうね。
似てないから事実に思い難いけど。
ドラの打ち方はねぇ、ちょっと違うかなぁ
日本公演では、打った後に観客側に向き直ってから、肩越しにバチを投げ落としてたりしてたんですよね

いやしかし、ラミ・マレックは頑張ってくれました。
誰であれ実在の人物を演じるのは難しいことでしょうけれど、ラストのウェンブリーでは、もうまったく違和感なくて。再現力が圧巻。
ステージングだけでなく、揺れ動く真情の表し方も素晴らしかった。
土砂降りの雨の場面は、心身のバランスに悩む姿が哀しい。
暴露インタビューのTVをひとりで見ている姿も、世界の瓦解を静かに迎えているよう。
あのプライドの高いひとが、こんなに苦しんだなんて。
ママに約束した投げキスも、まるで人生への別れのキス。

感動とか号泣のラストなんて宣伝が煽っても、泣くまではないと思っていたんです。
ところが。冒頭の20世紀FOXのファンファーレが、ブライアンのギターじゃないですかっ
しかもフレディの声まで。なんて粋なプレゼント。
もうそこで、じわ~っと来ちゃいました。
そのせいなのか、スローモーションでフレディーがスタジアムへ向かう後ろ姿を追った、冒頭の場面でもう既に泣きそうでした。ラストどころか。

フレディがメンバーに病気を告白する場面は、エモーショナルにせずストレートに描いて、ストレート過ぎて、むしろ平凡な演出ではあるんですが、なぜか涙が流れちゃって。
ロジャー役のベン・ハーディはそれまで特に印象的な芝居もない(やりようがない)んですが、この時の驚いた表情がとても良かった。
ルームシェアして、一緒に古着屋やってたくらい親しかったんですもんねぇ
晩年のフレディのことを語って堪え切れず泣いちゃったインタビューも過ったかなぁ

ライブエイドで、音量を勝手に上げたというエピソードは、ちょっと驚き。
巨大スタジアムに相応しい歌唱力とサウンドであることを示すことになった。マネージャーグッジョブ。

セットリストも、フレディの心境に合致している歌詞ばかりで、切ない。

アップ映像がやたら多くて気になったけど、いい作品に仕上がってました。
応援上映でしたら全曲歌うところですが、クチパクで我慢していました。
クイーンが大音量で聴ける日が来たことだけでも夢のようですからね。

胸がいっぱいで、興奮冷めやらずで、スマホにダウンロードした、ライブエイドでも演奏され来日公演のオープニング曲でもある高速We will rock you をリピートして聴きながら帰りました。


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映画
# by august22moon | 2018-11-10 23:00 | 映画 | Comments(2)

アニーシュ・チャガンディ監督作 『Search/サーチ』

d0109373_1943737.jpg【Mam would be, too】
全編PC画面で構成されると聞いて、それはちょっとストレスフルかもとアナログおばさん二の足を踏んでいましたが、主演のジョン・チョーがちょっと気になっていて見てみました。
予想以上に面白かったです。
それは、決して最先端過ぎず、今という時代の側面であるからですね。
10年後はもう既に変わっていることでしょうけれど。

母親は病気で亡くなって父と娘の二人暮らし。
録画した入院中のようすをPCで見たりしているんですが、やがてPC上のカレンダーが映って、そこに入力された「退院日」の文字がコピペされ数日後に移動する。退院の日が伸びたんですね。
やがてその文字が削除されることで、母親が退院することなく亡くなったことが表される。
これはなかなか巧い。
カーソルの動きやひとつの画像が映っている長さで感情が表される。それはより想像を膨らませる効果がありました。

ほぼほぼPC画面だけのお約束は守られていて、通話もスカイプ。
検索しながらできるから便利という理由が成立するんですね。
スマホで連絡とるのもフェイスタイム。
PCを離れたり本人が撮影すると不自然な状況では、第三者が撮って動画サイトに投稿した映像、ニュース、防犯カメラ、記録用カメラの映像で展開する。
いつ連絡があってもいいように点けっ放しにしてるので、そのカメラが父親を映し続ける。
というわけで、俳優さんの芝居もちゃんと見られる仕組み。

真っ白になったスクリーンの左の縦幅いっぱいに黒い線が表れて、何かと思いきや、それは文字を打つ時に出るポインター。
カタカタという音とともに、文字が打ち込まれ始める。
漢字変換なんてないから(スキル以前に)文章の完成を待たされることもないんですね。
打ち込まれた文章がドラッグされて削除されることで、言おうとしたことを我慢するという感情も表されます。
ええ!?こんなに長文打ってたの!?なんてことも。

家に置いていった娘のPCで、友人の連絡先やどんな学校生活だったのかを調べるんですが、IT企業に勤務しているのか、スキルがあるから非公開のSNSの開封もサクサク。
娘の車が通過した場所が判明するや、ストリートビューで即確認。その先に何があるかもすぐ調べられ、インスタの写真にあったと気付く。
あちこち開いて手早く手際がいいうえに勘もいいので、検索に無駄がなくて、スピーディーな展開にさせていました。

広告の写真が出たままになっているので、どうした?と思っていると、さっき見たLINEのアイコンが横に出てきて、照らし合わせて同一人物だと分かる場面も、父親が凝視して考えているのを示している。

画面構成だけでなく、意外な真犯人判明の瞬間も面白くて、結構驚いちゃった。
伏線の回収もお見事。
母親が狼狽えたようにきつく息子を制したのは、そのためなのか。

しかし、楽しそうなクラスメイトたちのインスタに写りこんでいる、寂しそうにひとりでランチをとってる娘の姿をみつける父親の心情たるや。
諦めず再捜査をさせて、その執念が実ってよかった。

母親のことを思い出させるのは辛いだろうと気遣っていたのが、反ってよくなかったと気付いて、以前は一旦打ち込んで消していた、「自慢の娘だ」に続く「ママもそう思ってるよ」のひとことを、最後に打ち込んで終わるのは、いい場面でした。
文字だけなのに。
いや、文字だけだからこそ、そこに込められた万感の思いが、伝わってきました。



映画
# by august22moon | 2018-11-08 23:01 | 映画 | Comments(0)

第10回ごてんばアートクラフトフェア

これは10月末の富士山。
2週間ほど前でしたか、こんな感じに冬の装いが始まりました。
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週末に開催された「ごてんばアートクラフトフェア」へ行ってきました。
第10回の今年で最後となるそうで。毎年楽しみにしていたのに、残念です。

昨年より広くなった会場内の駐車場が既に満車なので、臨時駐車場からシャトルバスに乗るんですが、この臨時駐車場が昨年の陸上競技場と変わって、なんと新五合目!
会場から9.5キロ登ったところ。
会場の「国立中央青少年交流の家」の隣は滝が原駐屯地。お向かいは米軍のキャンプ富士。
臨時駐車場へ向かう1本道は演習場の中。途中、車内を振動させるほどの爆発のような砲弾のような音がして、緊張感が走ったりします。
高度が上がって、耳閉感でぼ~っとしてきます。
しかしこの1本道の両側はやがて、黄色、橙、赤に染まった紅葉の森に変わります。
多くの木の葉が色づいて、紅葉のトンネルになっている所もあって、晩秋らしい景色が楽しめました。

太郎坊洞門前を右折して、ほどなく富士山登山口駐車場。途中のバス停には「太郎坊」。じゃあこの辺りは小学校のスキー教室で来たとこ!?

黒い地肌や針葉樹がここは既に富士山であることを示しています。
曇っていたのでそこから見えるであろう雄大な富士山はまったく見えませんでした。
シャトルバスが来るまで15分ほど待ったのですが、そのうち小雨がパラついてきて、真冬の寒さになってきました。
少し大げさかとも思いましたが、薄手のダウンを着てきてよかったー
傘を持って来ていない方に、駐車場係の方が傘を貸したり、車内に予備傘をお持ちの方がお貸ししたり。みんなで助け合って寒さに耐えます(笑)
駐車場スタッフの方は、バス車内を暖めて来てと連絡してくれていました。
会場周辺は雨も降らず、薄曇り。風はありませんでしたが、指先が冷たくなりました。
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まずは、「クラフト・アートの広場」や「クラフト・アートの庭」を探索。
美しく可愛いお作品にうっとり。
会場では、田方農業高校の生徒さんがパンを、裾野高校の生徒さんがオムライスのランチボックスを売り歩いています。オムライスの他にもフライドポテトやブロッコリー、プチトマトまで入ってとっても美味しかったです。田方農校アンパン頂きながら会場散策しました。美味しかった!

「fue.fuki.」さんという、オリジナルブレンドのハーブティーのブースで、血圧を下げる効果があるといわれる「びわの葉」茶を頂きました。
ほかにもどくだみ・ネトル・マルベリー・ダンデリオン・玄米がブレンドされています。
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くまなく下見して、お腹ペコペコなので、「グルメ・フードの村」へ。
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『渡辺ハム工房』さんで「牛の丸焼き丼」! さすがお肉屋さんのお肉は最高です。
タマネギソースがまた絶品。噛むと肉汁弾けるフランクも頂きました。
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お隣はピザ屋さん。すぐに気付かなかったのですが、御殿場のカフェ「ロバギター」のオーナーさんがよく勧めてらした、『ほらあな』さんでした。
ブースがめちゃくちゃセンスいい。木枠のガラスケースも素敵。
4種あるメニューの中から、最初はペパロニ。おかわりにミートボール入りのピザを頂きました。美味しかった~
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すぐ隣は、ライブ会場。ノリのいい音楽が流れてきます。
演奏されていたのは「ミドリのマル」さん。キーボードとドラムのユニット。
初めて拝見したんですが、めっちゃカッコいい!
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ノリノリな曲を聴きながら、「カフェの小径」へ。
昨年頂いてとても美味しかった『きょうのおやつ』さんでオートミールクッキー、ココナッツクッキー、あずき入りクッキー。どれもとっても美味しい。
コーヒーは『赤富士』さんでいただきました。
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それから「クラフト・アートの並木道」へ。
見事な銀杏並木に写真を撮る方が多かったです。
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ここには、イラストレーターの「HITO」さんのブースがあります。
伺った時は多くのお客さんで盛況。間を縫ってカレンダーとポストカードを頂きました。

ガラス作品の『103craft』さんで、ガラスのオブジェ。
中がね、吹雪で雪が渦巻いてるみたいな模様。下のほうに、小さい気泡が規則的に渦巻いているんですが、これは華道で使われる剣山の上を転がした跡だそうです。
クリスマスのような風景に箔が貼られて、その、細い三日月が素敵で。ひとめぼれ。
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この「小径」の先が、キャンプファイアー用に円形に開けていて、そこにひとだかりが出来ているではありませんか。
みなさん口々に、凄い凄いと感嘆の声。なになに?と覗いてみると、なんとゆうことでしょう。なにやら、パフォーマンスが行われているではありませんか。
まるで、三月うさぎのお庭で開かれているアリスのマッドティーパーティー。
テーブルの上のカトラリーやカップもアンティークで凝っています。
でも、見たこともない造形で、初めて見るお茶会です。

ゆ~ったりとした動きは、まさに終わらないお茶会の様相。
時間も空間も完全に支配して、不思議な世界が展開していました。
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ふと見ると・・・
「ちばえん」先生たちのパフォーマンスではありませんか~!

暫くするとお茶会が終わった面々が、小径を練り歩いて来ました。
マッドハッター氏と記念撮影していただきました。
近くで見ると物凄いクオリティー。てぃむ・ばーとんもまっつぁおでしょうて
最後のアートクラフトフェアを飾るにふさわしい、上質なパフォーマンスでした。
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それから、『Cimicuri(チミクリ)』さんというお洋服屋さんで、落ち着いたブルーのブラウス。
こちらのお洋服はどれも落ち着いた色合いとシンプルなデザインがとても素敵でした。
北杜市からお越しになったそうですが、御殿場がこんなに寒いとはと仰ってました。
外に終日居るんですからたいへんですよね。風がないのがせめても。
『cottind』さんでハンカチ。
天然石やビーズで作られたアクセサリーの『Applepheromone』さんで、ラブラドライトの入ったシルバーグレイのトーンが美しいリングと珊瑚色のピアス。黄色と紺色の『うつわ ははみや』さんの陶器製のピアス。富士市の『sinilintu』さんの、ほんとはもっと深いグレーのニット帽。
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16時の閉場まで、たっぷり楽しみました。
シャトルバスで、駐車場へ。
薄暗くなった駐車場のその先は斜面。眼下に街の灯りが瞬いていました。
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さ、アークラ締め括りに『ロバギター』さんです。
御殿場市街に来ると、暖かく感じます。
ホットスパイスミルクティーとバターリーミルクティーをいただいて、ほっ 
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# by august22moon | 2018-11-07 22:58 | お買い物 | Comments(0)

大友啓史監督作 『億男』

d0109373_183355.jpg先週のレディースデーにレイトショーで見たんですが。
独占状態。

なんだか・・・
出てくる人の誰にも、共感も理解も出来ませんでした。

一男は借金だけでなく家庭もあるのだから、使う目的ははっきりしている筈なんですよ。
迷う意味がまず納得いかない。
3億という数字がいけないのかなぁ
アメリカの宝くじみたいに数100億なんていう非現実的な数字ならせめて、一男がどう使っていいか戸惑うのが共感できたかなぁ

家、車、子供の教育費。バレエが好きで習っているんだから、今後もしかしたら海外でバレエを学びたくなるかもしれない。ローザンヌに挑戦したい、とかね、言い出すかもしれない。
自分たちの老後のこともある。
先ずは豪快にばら撒くことを薦められて、拒みもしない。
娘が、欲しいのを我慢していた自転車のことを、真っ先に思い出さなかった。
そんな愚かさというだけでは、出発点も着地も、説得力が弱い気がしました。

既に巨額の売却資産を持っている元・共同経営者の理念や哲学なんて、漠然としてるし。
一見、金の亡者ではないように見える十和子も、資産を銀行に預けず家の中に隠し持っている。
大金に囲まれて生きているわけだから、お金に興味のないという夫も、薄化粧の地味な風貌も、単なるカモフラージュに過ぎない。


唯一、理解できたのは、九十九が友人の金を盗むような人ではないと信じる根拠。
貧富の差による金銭感覚のまるっきり日本とちがう国で表わされた九十九の理念を、揺るぎないものであると、一男は身をもって痛感したのではないかと。

九十九はきっと地の果ての国のなにもない砂漠こそが無垢なもので、自分がこれから歩み出して行くための決意を固めてくれる場所だと思ったんだろうなと。
ロレンスが感じたような「清潔な」砂漠に立つことが必要だったんだろうとね。

モロッコの場面は、画としては、とても力のあるものでした。
ラクダに乗って砂山の稜線を行く画なんて、まさに絵になっていて、美しかったです。

九十九は吃音症という設定ですが、高橋一生さんがとても自然で、この男の背景を滲み出させることに成功していました。
『民王』でもそうでしたが、英語の発音がお上手。

豪遊させてお金を粗末に扱わせて持ち去る作戦の意図は、ちょっとよくわかんないですけど。
電車の窓越しに九十九は、ほらあれだよとばかりにちょっと悲し気に微笑みながら一男に送るんです。
「また夢になるといけない」

『芝浜』、強し。



映画
# by august22moon | 2018-11-05 23:00 | 映画 | Comments(0)

福田雄一監督作 『明烏』 BS日テレ放映

d0109373_014782.jpg地上波で福田雄一演出の連ドラが始まるのに合わせて、福田雄一祭り状態で放映されていた作品のひとつ。

自身が座長であるブラボーカンパニー上演作品を映像化されているのですが、スクリーンだからと場面を広げず、小劇団のシットコムらしさが残されているのも面白いところです。

タイトルは落語の『明烏』を持って来ていますが、内容は『芝浜』。
サゲまでも知られているお話を、いかにも福田作品らしい可笑しみでアレンジしています。

落語の醍醐味といっても過言ではないと思って好きなところは、サゲの一言を言いながら落語家が頭を下げてお辞儀をする、その意気なところです。
『芝浜』は特に意気で、発生させる余韻も見事で好きです。

今作も、勝五郎である菅田さんが、乾杯の酒を飲むのをやめて、満面の笑みで「また夢になるといけねえ」とやって、エンディング。

佐藤二郎さんといえば、共演者泣かせなんじゃないかと思うほどの自由すぎるアドリブを繰り出しますが、今作ではムロツヨシさんの芝居の可笑しさと動作の奇妙さで、吉岡さんが笑いを堪えている仕草がありました。
『女子ーズ』はそんな場面が多かったですが、まあ、やってるご本人もそれ狙いなんでしょうし。
そんなのを見ているのもまた面白いですね。



映画
# by august22moon | 2018-11-04 23:00 | 映画 | Comments(0)

ジョン・マッデン監督作 『女神の見えざる手』wowow放映

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邦題がいいですね。
経済のおはなしじゃないけれど、「勝利の女神」にもかけていて、世界の理として、的を射ていますね。

クールビューティー、ジェシカ・チャステイン独壇場。
銃規制に係るロビイストの闘いを描く、というより、原タイトルどおりエリザベス・スローンというひとりの女性の生きざまを描いています。

なんだかフェイ・ダナウェイが演じた『ネットワーク』のダイアナみたい。
勝つために選ぶ手段が容赦ない。

実は部下をスパイとして潜入させていたとか。
自らすら犠牲にして、意図的に汚点を残しておくとか。
違法な諜報屋を利用してるとか。
マットな深紅の口紅で武装して無敵。

しかし実情は、興奮剤らしきカプセルを頻繁に服用してなんとか自分を支えている。
睡眠障害を患っているという壮絶なプライベート。
気の休まる時がないじゃないの。
しかし、いつものオーダーと違うエスコートサービスが来たのにあの油断はなんでしょ。
どこかうしろめたさがあったからか。そこも弱みだったのかも。
パーティー会場で遭遇して声かけるという、プロ失格なことした時点でこの男を怪しまなかったのか。
聴聞会に現れたときの驚いた表情からすると、気付いていなかったのかな。
しかし、この逆転劇が面白かった。
彼女は非情な策略家だから、実は怪しいことは気付いて、この男を味方につけるべく弱さをちらつかせたのかもしれないですね。
最後はプロらしいことをして、詫びをいれたわけですね。女神がちょっと微笑んだ瞬間。
この場面は、数少ないスローンが狼狽え、感情が乱れかかる場面なんですが、チャステインの表情が素晴らしかった。敵側に悟られないよう努めてでも漏れ出てしまう感じが。巧い。

銃規制法案可決になぜここまで執念を燃やすのか。バックグラウンドが提示されれば、彼女に感情移入しやすいのですが、銃に関して恨みがあるとかいうありがちな女性にしないところが面白い。
その原動力が正義だと答えるのも、果たして真実なのかと疑わしくなる。
誰にも自分を語らせない孤高。


刑期を終えて出てきた時の視線の巡らせ方、秀逸。



映画
# by august22moon | 2018-10-30 23:00 | 映画 | Comments(0)

暗記ぱん

遂に有名店の高級食パン初体験です。

朝食はトーストなんですが、毎日のことですから、スーパーで売っているお得価格のもので済ませていました。
時々、静岡の『パンダパン』さんでいい食パンを頂いておりましたが、私の口に入ることはありませんでした。
2年前突然食品アレルギーが勃発し食パンもアカンらしいとなった妹が、『パンダパン』のなら大丈夫だったので、私は遠慮しておりました。

初めてこの『乃が美』さんの店舗を見た時は、そのロゴがまるで呉服屋さんのようだったので、なんで店前に行列が出来ているの?タレントさんでも来てるの?なんて思っていました。
それが食パン専門店と知っても、興味はなかったのです。
どうせお高いんでしょぉ~とね。
電車で、このお店のロゴの入った紙袋をいくつも抱えて乗り込む奥様方と遭遇したことがありました。
網棚にずらりと並ぶ白い紙袋に、そんなに美味しいの~?でも所詮食パンでしょぉ~?と唖然。

妹が先日、この食パンを購入。
「800円だったー」は、はっぴゃく!?
午前中で売り切れるそうで、整理券を受け取って11時に取りに来るよう言われて買ったそうですが、私が夜に帰宅して触れてみると、まだほんのり温かい。
カットされてないので、自分でカット。切り口ぐちゃぐちゃでお恥ずかしい。
最初はそのまま頂きましたが、しっとりして甘味がありまして。たいへん美味しゅうございました。
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# by august22moon | 2018-10-27 23:00 | おいしいもの | Comments(0)


出会った本、映画の感想。日々のこと。


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